「Eコマース&アプリコマース月次定点調査 2018年総集編」が公開された。

ジャストシステムが運営する「Marketing Research Camp(マーケティング・リサーチ・キャンプ)」では、「Eコマース&アプリコマース月次定点調査」を、2017年4月から毎月1回実施している。

調査対象は、全国の17歳から69歳の男女1,100名。総集編は、2018年1月から12月までの調査データをまとめて分析しなおしたものだ。

2018年の年間トピックスをまとめている。

  • 2018年、最も利用が伸びたECアプリは「ZOZOTOWN」
  • ECのプレミアム会員加入が浸透。加入率1位は「Amazonプライム」
  • 2018年に利用率を伸ばしたCtoCは「メルカリ」と「ラクマ」
  • 消費者への告知方法として「メルマガ」が断トツも、影響力が弱まる
  • 消費者に商品購入を促す影響力が強いSNSは「LINE」
  • 10代が利用しているECサイトは、圧倒的に「Amazon」

ECアプリの利用状況

2018年、主要ECアプリの中で最も利用率が増加したのは「ZOZOTOWN」だった。10代に限って見てみると、利用率は18.5%(2017年4月度調査)から37.5%(2018年12月度調査)にまで増加したという。

自身の購買行動に一番影響を与える告知方法として、最も多くの人が挙げたのは「メールマガジン」。2018年12月度調査では45.9%だったが、2017年4月度調査(53.6%)以降のデータを見てみると、減少傾向にあるようだ。

一方、「SNS」を挙げた人は増加傾向。8.8%(2017年4月度調査)から、10.9%(2018年12月度調査)に増加した。とくに、若年層では「アプリのプッシュ通知」「SNS」を挙げる人の割合が、「メールマガジン」とほぼ同水準だという。

調査を行ったジャストシステムでは、「今後は『メールマガジン』だけでなく、複数チャネルを活用したコミュニケーションが重要となっていきそうだ」、としている。

2018年、最も利用が伸びたECアプリは「ZOZOTOWN」

主要なECアプリのなかで、とくに利用している人の割合が増えたのが「ZOZOTOWN」だ。

14.4%(2017年4月度調査)から22.6%(2018年12月度調査)と、約1.6倍に増加している。

10代に限って見ても、「ZOZOTOWN」の利用率は増加傾向。18.5%(2017年4月度調査)から37.5%(2018年12月度調査)と増えた。

ECのプレミアム会員加入が浸透。加入率1位は「Amazonプライム」

主要ECサイトを利用したことのある人のうち、プレミアム会員の「いずれかに加入している」人の割合は、63.2%(2018年12月度調査)。54.4%(2017年4月度調査)から比較すると、増加傾向にあることがわかる。

2018年12月度調査での会員加入状況をみると、「Amazonプライム会員」が最も高い(41.2%)。次いで「Yahoo!プレミアム会員」(26.6%)、「楽天プレミアム会員」(17.2%)の順となっている。

(主要ECサイトが提供しているプレミアム会員とは、「Amazon プライム会員」「Yahoo!プレミアム会員」「楽天プレミアム会員」「ZOZOプレミアム・ZOZOプラチナム会員」「ヨドバシ・プレミアム会員」。複数回答で調査。)

2018年に利用率を伸ばしたCtoCは「メルカリ」と「ラクマ」

CtoCサービスを利用したことがある人のうち、「メルカリ」を利用した経験がある人の割合は、45.3%(2018年12月度調査)。31.0%(2017年4月度調査)との比較で、増加している。

メルカリは、この期間中、最も利用率を伸ばしたサービスとなった。

また「ラクマ」の利用率も、12.7%(2017年4月度調査)から19.2%(2018年12月度)と、伸長している。

消費者への告知方法として「メルマガ」が断トツも、影響力が弱まる

調査では、ECサイトの利用経験がある人に、「ECサイトからの新商品情報やキャンペーン情報を受け取る方法の中で最も商品購入につながっていると思う方法」を聞いている。

結果、2017年4月度から2018年12月度までの調査期間を通して、一番多くの人が回答したのは「メールマガジン」だった。

しかし、2017年4月度から2018年12月度の調査期間を通して「メールマガジン」を挙げる人の割合は減少傾向にあったという。(2017年4月度調査:53.6%。2018年12月度調査:45.9%)

一方で、「SNS」を挙げる人(2017年4月度調査:8.8%。2018年12月度調査:10.9%)と、「アプリのプッシュ通知」を挙げる人(2017年4月度調査:9.8%。2018年12月度調査:11.3%)は、増加傾向をみせた。

消費者に商品購入を促す影響力が強いSNSは「LINE」

ECサイトからの通知を受け取っているSNSの中で、”最も商品購入につながっているSNS”についても、調べている。

結果、2017年4月度から2018年12月度の期間を通して多かったのが、「LINE」(2018年12月度調査:46.7%)。

また、この期間中、着実な増加傾向を見せたのは「Instagram」。5.7%(2017年4月度調査)から11.5%(2018年12月度調査)に増えている。

10代が利用しているECサイトは、圧倒的に「Amazon」

調査期間を通して、主要ECサイトの利用状況を年代別に見る。

10代では「Amazon」と答える人が圧倒的に多い(2018年12月度調査:70.4%)。次いで「楽天市場」(2018年12月度調査:29.6%)、「ZOZOTOWN」(2018年12月度調査:27.8%)となる。

20代、30代、40代、50代では「Amazon」、「楽天市場」、「Yahoo!ショッピング」の順に利用率が多い。

60代では、「Amazon」と「楽天市場」の利用率が拮抗する。2018年12月度調査では「楽天市場」(83.2%)、「Amazon」(79.6%)の順となった。

<出典元>
「Eコマース&アプリコマース月次定点調査 2018年総集編」
ジャストシステム Marketing Research Camp

img:PR TIMES