ウェブルートは、「年代別で見る 日米サイバーセキュリティ意識調査」の結果をインフォグラフィックのかたちで公開した。
調査対象は、日米のZ世代(18-24歳)、ミレニアル世代(25-34歳)、ベビーブーマー世代(55-65歳以上)。人数は、日本1,800名、米国2,000名となっている。
判明したポイントは次のとおり。
- 最もランサムウェアについて理解しているのは、日本では若年層のZ世代、米国は中高年層のベビーブーマー世代。日米で真逆の結果
- 日本のZ世代とミレニアル世代の約7割は、セキュリティアプリ・ソフトなどを使用していない
- 日本では、すべて同一のパスワードを利用する傾向がある。米国では、アカウントによって異なるパスワードを設定する人が多い。パスワードを忘れてリセットするケースも
“ランサムウェア”に対する理解は、日米で真逆の結果
調査では、「ランサムウェアについて最も適当なものはどれですか?」と聞いている。「感染したPCやデバイスのデータを暗号化し、解除するための身代金を要求する」というのが正解だ。
日本のZ世代の約半数(50%)は正確に回答できたが、米国のZ世代の正答率は日本の半分以下(22%)という結果になっている。
日本ではミレニアル世代(43%)、ベビーブーマー世代(36%)と世代が上がるほど、正答率が下がる傾向がみられた。
一方、米国は日本の結果とは反対にミレニアル世代(34%)、ベビーブーマー世代(46%)という結果になっている。
日本で最も心配されているの、は“マイナンバー”や“身分証明”などの情報
「デバイスがハッキングされた場合、最も心配されるデータはどれですか?」という質問については、日本ではどの世代も50%以上の人がマイナンバーや身分証明などのデータを最も心配している。
米国の場合は、平均すると日本より低い37%となる。
一方で、米国は日本より法律・財務関係の書類、写真・動画のデータ、仕事関連資料やメールの記録を心配する傾向がみられた。
日本の若年層約70%は、セキュリティソフトを使っていない
「あなたはプライベート用端末(PC・スマートフォン・タブレット)にセキュリティソフトを利用していますか?」という調査も行われた。
日本の若年層(Z世代、ミレニアル世代)の約70%は、「いいえ」と回答した。米国では約30%という回答で、日米で大きな差が出ている。
一方、日米のベビーブーマー世代をみると、約60%がセキュリティソフトを利用。全体の40%近く(日本:41%、米国:33%)が有料セキュリティソフトを利用していることがわかった。
調査を行ったウェブルートでは、「インターネットとより接点があると思われるZ世代やミレニアル世代のほうがセキュリティ対策を十分に行えていないという、意外な結果となった」と評価している。
日本の若年層で最も多い回答は「同じパスワードを利用する」
最後に、「あなたは普段どのようにパスワードを管理していますか?」とたずねた。
日本のZ世代とミレニアル世代は、それぞれ30%以上が「すべてのアカウントに同じパスワードを利用している」と回答している。
一方、米国は日本に比べると、「パスワードを忘れてしまい、リセットしている」という回答が多い。日米でパスワード管理に対する意識の差が見られる結果となった。
<出典元>
「年代別で見る 日米サイバーセキュリティ意識調査」
ウェブルート