九州周遊観光活性化コンソーシアムはANAが提案する旅のスタイル「シェアエコツーリズム」と連携協力し、新たなシェアリングエコノミーサービスの実証事業を行うと発表した。

具体的には、九州周遊観光活性化コンソーシアムが九州8地域で展開するシェアリングエコノミーサービス「車泊(くるまはく)」ならびにレンタルキャンピングカーを提供。ANA国内線航空×キャンピングカー・車泊を連携させた体験を提供する。

シェアリングサービスを活用して新たな旅を提案する「シェアエコツーリズム」

ANAホールディングスでは、シェアリングエコノミーをリードする各企業との連携で、シェアリングサービスを活用した日本初の新しい旅の提案ページ「Look for your style」を運営している。

ミレニアル世代の新しい価値観や消費形態の変化、さらに訪日外国人旅行者の拡大によって、近年ではシェアリングエコノミーが注目を集めている。

一棟貸し切りの古民家への宿泊、高級オープンカーでのドライブ、現地ガイドによるその土地ならではのアクティビティ体験などのように、旅行スタイルの多様化にともないこれまでのパッケージツアーにはなかった新しい旅の体験を提供している。

車中泊による新たな旅のかたちを提案する「車泊(くるまはく)」

総務省の委託事業(IoTサービス創出支援事業)として、九州周遊観光活性化コンソーシアムでは、2017年11月からシェアリングエコノミー型九州周遊観光サービスモデル事業「車泊(くるまはく)」を九州8地域で展開中だ。車泊は、20の広域自治体・団体で構成されている。

車泊が展開されている地域は豊かな観光素材が存在するものの宿泊施設が少なかったり、観光商品として整備されていないものが多かったりして、観光客に知られることなく通過型地域になってしまっている場合がある。

このような課題を抱える各地域に対し車中泊が可能な拠点を準備することによって、観光振興・地域滞在消費の促進をはかり、地域課題の解決に取り組むのが「車泊」だ。具体的には、不活動時間帯の駐車場や活用されていない遊休地に、車中泊を可能とするルールを整備したり、無人運用が可能な電源提供型の休憩駐車管理システムを導入したりするなどしている。

これらの活動を通し一極集中する都市から地方に対し送客するコンテンツや仕組みを整備することによって、交流人口増加・地域経済活性化を目指している。

国内線航空×キャンピングカー・車泊を連携させたモニター事業を実施

今回新たに行われる連携では、2泊3日の九州旅行を通じて「国内線航空×キャンピングカー・車泊による新しい旅の体験を提供する」モニター事業(九州周遊キャンピングカー車泊モニター)を実施する予定だ。

この事業では、九州周遊観光活性化コンソーシアムが九州8地域で提供されている「車泊(くるまはく)」とレンタルキャンピングカーを提供する。旅行のスタイルが多様化するなか、これまでのパッケージツアーにはなかった旅の体験を提供することによって、新しい旅のスタイルである「シェアエコツーリズム」を推進するとのことだ。

地方の人口変動・潜在的ニーズをとらえ多くの地方が抱える課題を解決するために、都市と地方をつなげる架け橋となるサービスの創出が求められている。

シェアエコツーリズムを推進する今回の実証事業により、豊かな自然や文化、歴史などその地域でしか体験できないコトや価値をつくることを理念として、都市から地方へ人が集まる「地方創生まちづくり」を目指すとのことだ。

img:PR TIMES