一般社団法人Public Meets Innovation(パブリックミーツイノベーション)は2018年12月13日、ミレニアル世代を中心とした国家公務員、政治家、弁護士などのパブリックセクターとスタートアップや研究・教育機関のイノベーターらが協働しイノベーションに特化した政策を検討し、社会への発信を目的とした同社団法人が2018年10月1日に設立されたことを発表した。
ミレニアル世代とスタートアップやイノベーターらの協働を促す
同団体によると、近年AIやブロックチェーン技術などテクノロジーにおける新たな産業がグローバル規模で急速に進展するなか、イノベーションに対する法整備などの政策への重要度が増しているという。
しかし、一方で日本のイノベーション政策を推進する環境整備は世界的に遅れているのが現状だ。
この原因について同団体では、以下のように考えているという。
- イノベーターの政治・政策接点、情報へのアクセス機会が乏しい
- 政策プロセスにおいて若い世代のイノベーターの声が届きにくい
- 政策を担う国家公務員など公共セクターにいる人材のスタートアップ企業や技術者への接点が乏しく、イノベーション領域への知見が浅い
- 公共セクターと民間企業の両者の就業経験を持つトライセクター人材の不足
このため、Public Meets Innovationはこれからの社会を担う中心となるミレニアル世代を中心とした国家公務員、政治家、弁護士などのパブリックセクターとスタートアップや研究・教育機関のイノベーターらの協働を促す。
そして、日本が抱える社会課題に対してイノベーションがどのように社会に機能・実装しうるかを考えるコミュニティを通じ政策を立案、世の中に発信をしていくという。
また既存の慣習や常識などの前提がテクノロジーにより失われていく時代を生きる世代として、10年後・50年後の当たり前を提案し、イノベーションの社会実装が当たり前になるエコシステムの構築を目指す。
パブリックとイノベーターをつなぐ次世代リーダーコミュニティ
具体的な活動内容は以下のとおり。
- パブリックとイノベーターをつなぐ次世代リーダーコミュニティの運営
- パブリックセクター(官僚・政治家・弁護士・政策関係者など)とイノベーター(スタートアップやベンチャー経営者、テクノロジー技術者など)がフラットな立場でつながり、交流・相談・議論・コラボレーションが生まれるコミュニティの構築
- イノベーターへの法律相談、政策に関する相談窓口の設置
- ミレニアル世代を中心とした新たな視点で、社会課題に対しイノベーションがどのように機能し社会実装しうるかを考え議論し、IT・テクノロジーをはじめとする新技術やアイデアを用いた解決策の提示
- イノベーションにおけるルールメイキングや政策プロセスの新たな手法の提示(初年度 取扱い政策テーマ(予定)は、観光政策、スマートシティ・都市政策、アグリテック政策、ヘルステック政策、フィンテック政策、レグテック政策、エドテック(教育)政策、モビリティ政策など)
- イノベーション政策や関連テーマに関する情報発信、勉強会やイベント・カンファレンスの開催
- 政策について知る・学ぶ・考える場の提供
- 海外関連組織・団体との交流や共同研究などの連携
img:PR TIMES