ソニービジネスソリューションは、Spectee(スペクティ)と販売パートナー契約を締結し、12月11日(火)からスペクティ社のAIアナウンサー「荒木ゆい」ボイス・プラットフォームサービスの提供を開始する。
同サービスを用いて、自治体の防災無線や企業内のサイネージでの音声案内、ケーブルテレビ局での定常的なコンテンツ読み上げなど、アナウンスが必要とされる業務で広く活用されることを目指すという。
「荒木ゆい」は、音声合成技術を活用したスペクティ社の音声読み上げサービスだ。文章を音声で読み上げる「Text to Speech」技術にスペクティ社独自のディープラーニング(深層学習)を取り入れることで、より人間に近い滑らかな発音での音声読み上げを実現した。
専門知識や特別な機器を必要とせず、パソコンにテキストを入力するだけで自然な音声の読み上げができるため、アナウンスが必要とされる業務において手軽に活用できる。
昨今、動画での自動音声活用やスマートスピーカーの普及など、音声合成技術は身近なものになっている。
文章を音声で読み上げる「Text to Speech」技術を個人でも使用できるAPIを複数の企業が公開したり、無料で利用できる音声読み上げソフトウエアが多数配信されたりするなど利用のすそ野が広がる一方で、本格的な活用にはプログラミングの知識が必要であることや、発音に不自然さが残るなどの課題もある。
本サービスはクラウドを経由して提供される。パソコン上の専用管理画面にテキストを入力することで、クラウド上で文脈に適した発声を判断し、わずかな時間で自動的に音声が再生される仕組みとなっている。
管理画面からはアクセントや読み上げの速さが調節でき、読み上げた音声はデータとしてダウンロードが可能だ。
ソニービジネスソリューションは、本サービスの提供に加え、防災アナウンス向けの機能を追加した独自ソリューションの提供も予定している。放送業界や各種企業において、より便利に使えるサービスとして「荒木ゆい」を展開していくという。