帝国データバンクでは、2018年の全国メインバンク調査を実施、2018年12月10日にその結果を発表した。

それによると、「都市銀行」の全国シェアが初めて2割を下回っており、9地域中5地域で「地方銀行」が過半数占め、九州ではシェア7割に到達しているという。

2018年のメインバンク社数の全国トップは「三菱UFJ銀行」

まず、2018年において、金融機関におけるメインバンク社数の全国トップは「三菱UFJ銀行」となった。企業数は10万824社となり、2009年の調査開始以降10年連続のトップとなった。しかし、全国シェアは前年比0.08pt減の6.85%で、9年連続の減少となり、全国シェアでは2009年以降最小を更新した。

2位は「三井住友銀行」の7万9,888社(シェア5.43%、前年比0.03pt減)。以下、「みずほ銀行」(6万3,902社、シェア4.34%)、「りそな銀行」(3万477社、シェ 2.07%)と続き、上位4行はいずれも都市銀行となった。

また、5位には北海道を地盤とする地方銀行の「北洋銀行」(2万4,730社、シェア1.68%)となり、上位5行ではいずれも全国シェアが低下したとしている。

また、2018年5月に旧八千代銀行と旧東京都民銀行、旧新銀行東京が経営統合したことで新規発足し、地方銀行で唯一東京都に地盤を有する「きらぼし銀行」は、企業数が9875社(シェア0.67%)となり、全国30位に入った。

減少傾向が続く「都市銀行」と増加傾向続く「地方銀行」

また、業態別に見ると、全国で「都市銀行(三菱UFJ、三井住友、みずほ、りそな、埼玉りそな)」のシェアは19.87%と前年を0.13ポイント下回った。都市銀行のシェアは、調査を開始した2009年以来一貫して減少傾向が続いており、2018年では初めて2割を下回った。

このほか、「第二地方銀行」(シェア10.35%、前年比0.43pt減)と「信用金庫」(同23.19%、同0.02pt減)は2年連続で、「信用組合」(同2.48%、同0.01pt減)は9年連続で、それぞれシェアが減少した。

一方、「地方銀行」(39.65%)は前年を0.53ポイント上回り、10年連続でシェアトップとなった。

同社によると、経営統合したきらぼし銀行が「地方銀行」となったことも影響したが、総じて各地域金融機関がシェアを拡大させたと見解を示している。

また、実店舗を持たず、インターネットバンキングなどを主力事業とする「新形態(ネットなど)の銀行」のシェアは0.10%(前年比0.02pt増)となり、調査当初の2009年(シェア0.01%)から10倍に拡大したという。

<参照元>
「都市銀行」の全国シェア、初めて 2 割を下回る」
帝国データバンク