グローバルウェイが運営する企業口コミ・給与明細サイト「キャリコネ」は2018年12月12日、「技術職の年収が高い企業ランキング」を発表した。

この調査は、『日経業界地図 2018年版』(日本経済新聞出版社)に記載があり、対象期間中に「キャリコネ」に「技術職」のユーザーから給与明細投稿が10件以上ある企業を対象に実施された。回答者はキャリコネ会員のうち勤務先を評価対象企業に選択した会員であり、専門知識やスキルを活用してサービス・商品の研究、設計、開発、製造などを行い、生産活動の全段階に携わる技術職をとしている。

それによると、日本アイ・ビー・エムが平均年収732万円でトップになった。

1位は平均年収732万円で日本アイ・ビー・エム

1位には平均年収732万円で、日本アイ・ビー・エムが輝いた。同社は世界的IT企業IBMの日本法人で、情報システムに関わるハードウェアやソフトウェア、サービスを提供。プロジェクトマネージャー、製品開発エンジニアなどが活躍している。

寄せられたコメントとしては、「成果を出していれば、それなりに評価される環境にある。実施したことはきちんと自分でまとめておき、上司に体系立てて報告できるスキルが重要」(プロジェクトマネージャー/30代前半男性/年収800万円/2015年度)などがあった。

2位は平均年収686万円で三菱電機がランクインした。同社は2020年で創立100周年の国内大手総合電機メーカーだ。グローバル展開のため、海外転勤も多い。2019年の電機業界の新卒採用予定数は三菱電機が最多で、うち6割は理系になるという。

コメントとしては、「報酬としては、世間一般と比較した場合、良いほうではないかと思います。自分の所属部門では、年功序列の傾向が強いと思います。他の部門では、成果主義を忠実に実施してダイナミックに査定している部門もあるので、所属部門、管理者による、が結論かと」(社内SE/40代前半男性/年収980万円/2011年度)

3位には平均年収684万円でパナソニックがランクインした。同社は1918年に松下幸之助が創業した老舗電機メーカーだ。近年はAIなどのIoT/ロボティクス分野と、蓄電・水素などのエネルギー分野の研究開発に注力している。

コメントは、「同年代よりは貰えていた印象がある。年齢を積むと、ある程度までは年収はあがり、世の中の平均値よりは高くもらえる」
(ソフトウェア関連職/30代前半男性/年収500万円/2018年度)

4位は平均年収676万円でエヌ・ティ・ティ・データがランクインした。同社は公共、医療、金融、通信など幅広い分野を手掛けるシステムインテグレーターで、新卒に人気のIT企業である。AIやIoTのトップ技術者を国内最高レベルの報酬で処遇する新制度を発表している。

「日本の平均年収に比べればはるかに高い額をもらえる。役職が上がらなくても毎年少しずつ昇給していくので、かなり安定しているといえる」(プロジェクトマネージャー/30代前半男性/年収710万円/2014年度)ともコメントがあった。

5位には平均年収655万円のトヨタ自動車がランクインした。同社はものづくりの技術を生かし、日本が誇る「世界のTOYOTA」に上り詰めた自動車メーカーである。海外拠点が多く、グローバルに活躍できる。電気自動車やAIなどの新産業にも着手している。

コメントは、「メーカーのなかでは給与は高いと感じる。また査定に関しても、妥当であると感じる。上司とフィードバック面談があり、その場で良い点、改善すべき点を述べてくれる」(研究開発/20代後半男性/年収700万円/2018年度)

6位から10位いずれも600万円以上の平均年収に

6位には平均年収629万円でSCSKがランクイン。

「業界内において、おおむね妥当な報酬額を得られる。特に情報処理資格に対する報酬額は業界水準をはるかに超える金額が支払われるため、自身のスキルを定量的に評価することに意欲がある方には、よい環境といえる(近い将来業界水準並みに変更となる予定)」
(プロジェクトマネージャー/30代後半男性/年収700万円/2012年度)とのコメントがあった。

7位には平均年収622万円のキヤノンがランクイン。

「昇進試験にいかに早く合格できるかによって同期でも大きく年収が異なってくる。最速で試験に合格し昇進できれば、同業他社の同年齢で比較しても、満足いく報酬を得ることができる。よく比較されるソニーやパナソニックと比較しても残業なしの基本給ベースでは、負けることはない」(研究開発/20代後半男性/年収670万円/2017年度)との声があった。

8位には平均年収616万円の東芝がランクイン。

コメントでは「当時は裁量労働制を選択した場合、残業代が出ない代わり40時間分ぐらいの裁量労働手当が毎月固定で14万円分ぐらいで、ボーナス合わせて、37歳で年収950万円ぐらい。査定は技術力の高さよりもマネジメントできる人のほうが評価される傾向あり」(プロジェクトリーダー/30代後半男性/年収950万円/2016年度)との声があった。

9位には平均年収615万円日立製作所がランクイン。

「同業他社に比べると給与水準は高いと思われる。大卒の場合は、入社後3~5年ほどで、本人が同意すれば裁量労働制となるので、残業代は出なくなる。賞与の金額は、個人の査定よりも、業績による変動のほうが大きいため、極端に悪い査定でない限りは、あまり気にする必要がないと思います」(電気・電子回路設計/30代後半男性/年収980万円/2015年度)とのコメントがあった。

そして、10位には平均年収605万円で富士通がランクイン。

「仕事の幅が広く、難易度は高く、仕事の進め方を工夫・改善を繰り返さないと、残業が増えてしんどくなる場合もあるが、それに見合うだけの収入は得られる。ハードルが高いぶん、それを乗り越える過程を通して、自分の能力を高め、応用力をつけ、環境変化に対する柔軟性を得ることができる」(システム運用/40代前半男性/年収900万円/2013年度)との声があった。

<参照元>
「企業口コミサイトキャリコネ「技術職の年収が高い企業ランキング」を発表」 グローバルウェイ

img:PR TIMES