GEM Partnersは2018年12月11日、映像コンテンツ視聴サービスを利用するユーザーとその利用実態に関する分析レポート「動画配信/放送/ビデオソフト市場 ユーザー分析レポート」の2018年調査版を発行した。

それによると、動画配信サービスの利用率上昇が続き、SVOD(定額制動画配信:Subscription VOD)が有料放送を超えたという。

SVODの利用率上昇めざましく有料放送を超える結果に

このレポートは「契約形態(定額制、レンタル、購入、無料)」と、「鑑賞形態(動画配信、放送、ビデオソフト)」を組み合わせて幅広く市場を捉え、日本在住の15~69歳の男女14,825人を対象に調査した。動画配信とビデオソフトのユーザーの重なりや、動画配信における同一サービス内の併用状況などを分析している。

まず、「定額制」「レンタル」「購入」「無料」といった契約形態別に利用率を調査したところ、「定額制」と「無料」分野で大きな動きがあったという。

「定額制」では、SVODの利用率上昇がめざましく、今回の調査で昨年比4.1ptアップし18.6%を記録した。これまで常に利用率首位を誇っていた有料放送を超える結果となった。

また、「無料」分野におけるAdVOD(広告運営動画配信:Advertising VOD)の動きも見逃せないという。

AdVODの利用率も徐々に高まっており、今回の調査で51.3%に達し、無料放送(BS)の50.3%をわずかに上回っている。

レンタル型動画配信の利用率が伸長しDVD・BDレンタル利用率が大きく減少

また、サービスカテゴリ別に1年間の利用率を調査した。その結果、《動画配信》は契約形態に関わらず利用率が増加したという。なかでもSVODの利用率の増加幅は昨年比+4.1ptと躍進している。

そのほか、「レンタル」に注目すると、TVOD(レンタル型動画配信:Transactional VOD)の利用率が伸びているのに対し、DVD・BDレンタルの利用率が大きく減少していることがわかったという。

そして、個別サービスごとに利用率を調査したところ、『Amazonプライム・ビデオ』が昨年比+3.8ptと大きく数値を伸ばし、12.2%を記録。『NHK BS1』『NHK BSプレミアム』に続く3位にランクインした。

1位、2位は昨年からポイントを落としているだけに、『Amazonプライム・ビデオ』の存在感が年々増していることが感じられるという。そのほかの動画配信サービスも好調で、11位の『Netflix』は1pt、13位の『DAZN』は0.9ptと、それぞれ昨年の調査から数値を伸ばしており、同社では今後の動向に注目だとしている。

img: PR TIMES