BASEは2018年12月5日、ネットショップ作成サービス「BASE」を利用するショップオーナーが、リスクが無く、即時に資金調達ができる金融サービス「YELL BANK(エールバンク)」の提供開始を発表した。
同サービスは、これまでショップオーナーが直面していた資金繰りの困難なシーンを解決するという。
ネットショップに即時の資金調達を
「YELL BANK」は、ネットショップ作成サービス「BASE(ベイス)」を利用するショップオーナーが、リスクが無く、即時に資金調達ができる金融サービスだ。
即時の資金調達については、「BASE」の管理画面に資金調達のページが追加される。(順次公開)そこで表示される3パターンの資金調達額から、調達したい金額を選択して規約に同意するだけで、資金調達が可能となる。
また、即時に管理画面の振込可能残高に選択した金額分が追加されるので、振込申請を行うと銀行口座から資金を引き出すことができる。
資金調達後、ショップの商品が売れる度に売上代金から一定の支払率に応じた金額が「YELL BANK」に支払われる。「YELL BANK」への支払いは、商品が売れた時のみ発生し、売上が無かった月などは支払いは一切発生しない仕組みだ。
ショップ側に発生するリスクもなし
この仕組みは、ネットショップ作成サービス「BASE」のデータから、各ショップの将来の売上金額を予測して「YELL BANK」がショップオーナーから将来の売掛債権を買い取る。買い取った金額は即時にショップオーナーに支払われるため、ショップオーナーは将来の売上を“今すぐ”利用することができるという。
また、「YELL BANK」は即時に資金調達ができるだけでなく、ショップ側に発生するリスクがない。ショップの商品が購入される度に、売上から「YELL BANK」へ一定の支払率に応じた金額が支払われるのでため、ショップオーナーは支払いを気にすることなく商品制作に集中することができる。
「YELL BANK」がショップから買い取った将来債権が万一発生しない場合には、そのリスクを「YELL BANK」が負担する。
資金調達のフローは以下のとおり。
- ショップのデータから3パターンの資金額を抽出。
- 3パターンの資金額から、調達したい金額を選択して資金調達をすする。
- 調達した資金は、商品が売れたタイミングで「YELL BANK」に一定率ずつ支払う。
同サービスの利用シーンとして、例えばファンの多い人気ショップは、一見売上の心配が無いようにみえるが、商品の注文数が大幅に増えると、制作にかかる材料確保のための資金が必要になるという。
しかし、商品が売れてから商品代金が手元に届くまでには数日間の時差が発生するため、材料確保の時点で手元に十分な資金が無く、それが理由で販売数を制限しなければならなかったり、次の新商品制作に取り掛かれないといった課題を抱えることがある。
既存の金融機関を通じた資金調達という方法もあるが、審査条件の厳しさから利用が難しく、その方法では資金を確保できないショップがいるという。
これに対し、「YELL BANK」は、「BASE」の店舗データを活用して与信を行い、利用可能な条件を満たしたショップオーナーに対しサービスを提供する。このため、既存の金融機関を利用できずにいたショップオーナーも、資金調達のチャンスを得ることが可能になる。
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