avexが挑む“ダンスのスコア化”。定量評価によって変わる教育現場

エイベックスは、ダンス“力(スキル)”を標準化されたスコアにする(※)エンタメスコアプロジェクトに取組む一環として、東京大学大学院数理科学研究科(研究科長:河野俊丈)とアビームコンサルティングと共同で「ダンス評価に関する数理的アプローチの考察」をテーマにしたスタディグループワークショップ(※以下SGW)の開催を発表した。

(※)エンタメスコアプロジェクト
動画解析や音声解析といった最新技術とデータサイエンスによって、これまで定性的にしか評価出来なかったダンスや歌の能力を標準化された定量的なスコアにすることを目指すプロジェクト。

ダンス評価の向上と、現状の課題であるダンス技術の枠では捉えきれない「キレ」や「グルーブ」など感覚的な動きの質についても数理的アプローチで考察するべくSGW開催に至ったという。

同プロジェクトは、最新の動画解析技術と独自のデータ分析およびアルゴリズム開発など科学的なアプローチによって、これまで感覚的な評価しか出来なかったダンス“力(スキル)”の定量的なスコア化を目指す。

すでに、スポーツ分野など先進的な領域では、競技力の向上や育成、公平な評価システムの構築といった観点から、多くの科学的なアプローチが取り入れられ、議論が活発化しているとのことだ。

一方で、エンタテインメントの分野では、育成や評価システムにおいて、感覚的な部分や属人的な感性によるところが多く、最新技術やデータサイエンスの活用は停滞している。

また、「現代のダンス表現(Hip-Hopダンス)」が2013年度より義務教育化したことで、教育現場指導者のダンス技術の理解習得や、評価・評点方法の不明瞭さなど、指導者への負担が課題となっている。

そこで同社は、ダンスおよびアーティスト育成のノウハウを活かし、そこに動画解析によるパターン認識や回帰的なアプローチなどデータサイエンスを取り入れることで、ダンスの定量評価に挑んできたという。

ダンスのスコア化によって、新たなビジネスを創出し、また学校教育におけるダンス指導や、公平で適切な評価システムづくりにも貢献するとの方針を示している。

img:avex

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