マクロミルと翔泳社は共同で、紙媒体のチラシと電子チラシの利用状況の調査を実施、2018年11月26日にその結果を発表した。
その結果、デジタル隆盛期でも未だに“紙チラシ”が強く、「投げ込み・ポスティングチラシ」の閲覧率が47%で1位となった。
もっとも見られているのは「投げ込み・ポスティングチラシ」
この調査は、全国20歳以上の男女、電子チラシ年1回以上閲覧者(いずれもマクロミルモニタ会員)を対象に、紙媒体のチラシと電子チラシはどのような利用状況なのか、またどのような意識で利用されているのか調査したもの。
まず、生活者にもっとも見られているチラシは「投げ込み・ポスティングチラシ」で閲覧率は47%、2番目は「新聞の折込チラシ」45%だった。この結果について、マクロミルでは、デジタル隆盛期の現在も未だに紙媒体が強い様子だとみている。
一方、「電子チラシ」は36%で、“およそ3人に1人が普段使いしている“という状況だった。また、「チラシを見ることはない」という人も23%存在した。
次に、生活者は普段からどのような店のチラシを見ていて、どの程度購買行動に影響を受けているのか、店舗の種類ごとにみてみた。特徴的だったのは「スーパー」で、紙媒体チラシと電子チラシの両方において、閲覧率・閲覧後の購入経験率が秀でて高いことがわかった。
また「スーパー」は、紙媒体チラシよりも電子チラシの方が、購入経験率が高いという点がほかの店舗との違いであるという。
スーパー以外の店舗では逆で、電子チラシよりも紙媒体チラシの方が閲覧率・購入率ともに高くなっている。
マクロミルでは、電子チラシはアプリのダウンロードや個人情報の登録、ネット検索などの働きかけをしなければ情報の入手が難しいため、生活必需品の買い物で特売情報などを求めている人が、自ら電子チラシを見て購買に至っている状況が垣間みえると分析している。
電子チラシ利用の理由は「色々な店舗のチラシが見られる」から
では、電子チラシはどのような理由で利用されているだろうか。
調査によると、最多は「色々な店舗のチラシが見られる」62%で、他の理由と比べて30ポイント近く高いスコアとなっている。2位は「色々な店舗のチラシと比較しやすい」33%、3位は「ポイントやお得なクーポンがもらえるから」32%だった。
マクロミルでは、これらの理由の背景には、店舗ごとの電子チラシを比較することができ、キャンペーンやクーポン情報も入手できる“電子チラシアプリ”の存在がありそうだとみている。
実際に、「利用している電子チラシの種類は?」とうい質問では「Shufoo!(シュフー)」という電子チラシサービスが1位で、各店舗の公式ホームページやアプリなどよりも利用している人が多い結果に。
店舗間での情報比較やポイント・クーポンといった生活者へのメリットが、電子チラシが選ばれる理由となっていると見解を示している。
<参照元>
紙のチラシと電子チラシ、影響力が強いのは?利用状況や意識を調査
市場調査メディア by Macromill