過半数の企業が「ダイバーシティ推進」を未実施。実施・未実施の理由は?

エン・ジャパンは、自身の運営する人事向け総合情報サイト「人事のミカタ」において、サイトを利用している企業を対象に「ダイバーシティ(多様性)推進」に関するアンケート調査(※)を実施した。

その結果、過半数を超える企業がダイバーシティ推進の取り組みを行っていないと回答。反対にダイバーシティを推進している企業の特徴・業種は、「広告・出版・マスコミ」で、企業規模は「1,000名以上」だった。

またダイバーシティを推進する理由として、「優秀な人材の確保」「働きやすい職場づくり」「多様化する市場への対応」といった回答があげられた。

ダイバーシティ推進の具体的な取り組みとして最も多かったのは「多様性のある人材の採用」。特に積極的に採用している人材は「女性」で、最も少ないのは「LGBT」だった。

※調査の概要

過半数の企業がダイバーシティを未実施

企業の経営者や人事担当者に自社でダイバーシティへの取り組みを実施しているか聞いたところ、「実施している」(32%)と比較して、「実施していない」(59%)と回答した企業が約2倍という結果となった。

業種別では、最も多く取り組みを実施しているのは「広告・出版・マスコミ関連」(50%)で、「その他」(41%)をのぞけば、「メーカー」(42%)や「サービス関連」(34%)が続いた。

逆に最も実施していないのは「不動産・建設関連」(77%)で、「商社」(69%)や「流通・小売関連」(64%)という結果に。

企業規模別で比較すると、「実施している」との回答が最も多かったのは、従業員「1,000名以上」(58%)の企業。以下、「300~999名」「100~299名」がいずれも36%、1~99名では26%と企業規模が小さくなるにつれ、実施率が低下していった。

ダイバーシティ推進の目的は「優秀な人材の確保」「働きやすい職場づくり」「多様化する市場への対応」

ダイバーシティを推進しているという企業に対し、その理由を聞いたところ特に多かった回答のトップ3は以下のとおりだった。

そのほか、「社会的責任のため」(37%)や「法律遵守のため」(28%)などの回答が続いた。

ダイバーシティ推進の具体的な取り組みで最も多いのは「多様性のある人材の採用」、積極的に採用しているのは女性、最も少ないのは「LGBT」

ダイバーシティを推進しているという企業に対し、具体的な取り組みについて聞いた。結果、最も多かったのが「多様性のある人材の採用」(77%)。以下、「多様性のある雇用形態・就業規則」(31%)・「多様性のある組織配属」(29%)などが続いた。

次に「多様性のある人材の採用」と回答した企業に対し、実際にどのような人材の採用を進めているか聞いたところ、ダントツで最も多かったのが女性で全体の約8割(79%)に及んだ。女性と約30%以上下がって、「外国人」(50%)・障がい者(46%)が続いた。逆に最も少なかったのは「LGBT」で全体の約1割(12%)にとどまっていた。

ダイバーシティを推進する上での悩み

このアンケート調査では、ダイバーシティを推進する上での具体的な悩みについても、各企業から聞いている。以下、その一部を抜粋して紹介する。

img:@Press

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