エスピーアイは2018年11月20日、独自に保有する「SCS(エスピーアイ・コンシューマー・サーベイ)」を活用し、日本における最新のメディアハビット分析を行い、その結果の一部を公表した。
それによると、保有アカウントは、LINEがトップで50%以上、Twitter・Facebookが33%前後で2・3位となったという。
保有アカウントは、LINEがトップで50%以上
「SCS(エスピーアイ・コンシューマー・サーベイ)」とは、メディア・リサーチ・ソリューションのために開発された、同社独自の統計型消費者インサイト・リサーチ・ツールだ。7,000サンプル以上のデータからなるシングルソースのメディアハビット調査パネルである。
まず、保有アカウント率(account ownership%)、もっともアクセスするアカウント(most access%)、use%(もっともアクセスするアカウント÷保有アカウント)を調べた。
その結果、保有アカウントは、LINEがトップで50%以上、Twitter・Facebookが33%前後で2・3位だった。
もっともアクセスするアカウントは、LINEがトップ、Twitterが2位、Facebookが3位だった。use%は、LINEがトップ、Twitterが2位、Facebookが3位、となった。
次に、保有アカウント率(account ownership%)、にて分析を実施した。
TeenはTwitter・Google+・LINE・WhatsApp・Snapchat・Tumblr、で1位だった。F1は、Instagram・Pinterest・mixi・Facebookで1位だった。またM3は、全体的に低いものの、LinkedInでは1位となった。同社では、高レベル人材ヘッドハンティング用ツールとしてのLinkedIn活用を裏付けるものと考えられるとしている。
なお、LinkedInは、M1がM3に続き僅差で2位だった。
SNSアカウントの推定フォロワー数の平均はTwitterがトップ
続いて、SNSフォロワー数を調べた。その結果が上のグラフである。まず、フォロワー数区分では、調査が、1-5人・6-10人・11-25人・26-50人・51-100人・101-200人・201-500人・501人以上、という区切りで実施されたため、その区切りでの分析結果であるという。
これをみると、Google+、Pinterest、Tumblr、は、比較的フォロワー数が少数の場合が多い、ということがわかるとしている。
また、上記の結果をもとに、各回答項目の人数の中間値を「推定フォロワー数」として、各SNSアカウントの推定フォロワー数の平均、を算出した。
その結果、Twitterが105人でトップ、WhatsAppが83人で2位、Facebookが76人で3位だった。
この結果について、TwitterとFacebookについては、1 to 1のツールというより、お手軽な1 to allへのツールがフォロワー数も多い、ということだと考えられる。またLINEは1to1ツールであるという意味合いが強いので、アカウント数や使用頻度は圧倒的上位ですが、フォロワー数では上位に来なかった、ということだと分析している。
またWhatsAppについては、保有アカウント率(account ownership%)が0.8%、最もアクセスするアカウント(most access%)が0.1%と、そもそものユーザー数が少ないので、使っている人はとても活用してフォロワーも多い、ということかもしれないとみている。
LINEは「メッセージを送る・メッセンジャーでチャット」が圧倒的
SNSでの行動、各アカウントでの行動率シェア%(各行動率%÷各行動率の合計%)は、各アカウントでの行動率シェア%(各行動率%÷各行動率の合計%)、として、各SNSでの行動の特徴を可視化した。
その結果、LINEは、「メッセージを送る・メッセンジャーでチャットをする」という2つが圧倒的だった。「ゲームをする」がGoogle+に次いで2位となっているが、これは完全な1 to 1ツールで、メールの代替物だと同社ではみている。
一方、Instagramは、「写真の投稿・動画の投稿・有名人のファンになる・インターネットのメッセージや活動にハッシュタグをつける」、といった“投稿&人ベースの興味・情報収集”ツールだということが解るという。商品やキャンペーンそのもの、というよりは、例えば有名人を介したキャンペーンや商品訴求に適している、と同社では分析している。
エスピーアイでは、SNSを活用するには、単に「利用率」で見るのでは無く、その特徴や使われ方をしっかり把握した上で活用しないと、完全的外れになってしまう、というのが良く解ると見解を示している。
※この記事の内容や図はすべてエスピーアイ発表の「エスピーアイ独自消費者調査データベース“SCS”による 日本におけるメディアハビット分析: 第五弾「SNS詳細分析、 アカウント・フォロワー数・SNSでの行動」」より引用。
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