クリエイター採用のWebサービス「ViViViT」を展開するビビビットは、2018年11月16日、「デザイン経営」および「デザイン思考」に関する意識調査の結果を公表した。
調査期間は、2018年10月29日~11月1日。全国の企業における経営・マネージャー層、経営企画、もしくは人事系部署に所属する人が対象。3,347人から有効回答を得ている。
その結果、
- 「デザイン経営」「デザイン思考」の用語認知率は、どちらも「知らない」が半数以上
- 「デザイン経営」「デザイン思考」を導入している企業は全体の15%未満
- 「デザイン経営」「デザイン思考」を導入したことで“「売上・利益率の増加」に効果があった”と回答した企業は全体の70%以上に
- 中小企業は大手企業に比べ「デザイン経営」「デザイン思考」を導入した効果を強く実感
ということがわかった。
「デザイン経営」「デザイン思考」の認知度が低い日本の企業
「デザイン経営」の認知について3,347社にたずねると、65.4%が「知らない」と回答した。「デザイン思考」についても同様に聞いたところ、50.4%が「知らない」と回答している。調査を実施したビビビットでは、日本企業において認知が低いことが明らかになった、としている。
また社内においては、「経営・マネージャー層」よりも、「経営企画、人事系」で意識が高いという傾向がみられる。
大手企業導入への障壁は“投資対効果の見えにくさ”
「デザイン経営」または「デザイン思考」、もしくは両方を認知する1,767社に対し、「デザイン思考」を経営に導入しているか質問した。結果、「既に取り入れて浸透・定着している」「試行的に取り入れているが、浸透・定着はしていない」との回答は、合計で14.9%にとどまっている。
経営に「デザイン思考」を導入する際の課題については、「認知や理解が足りない」との回答が多かった。大手企業では、導入後の「経営効果がわかりづらい」点が課題だ、とする回答が多いという傾向がみられた。
「製品・サービス・事業の開発・創出」「売上と利益」で成果に手応え
経営に「デザイン思考」を導入した332社のうち、導入後「製品・サービス・事業の開発・創出」が向上・推進したと回答した企業は86.8%にのぼっている。
ビビビットでは、「売上と利益の増加・向上」以上に導入効果を実感している、という点に注目している。
経営に「デザイン思考」を導入した332社のうち、導入後「売上と利益が増加・向上した」と回答した企業は73.8%だった。
「デザイン経営」を導入している企業イメージは、アップル・ソニー・トヨタが上位
「デザイン経営」または「デザイン思考」、もしくは両方を認知する1,767社に対し、「デザイン経営」をうまく取り入れている企業として想起する企業を聞いた。結果、上位にはアップルを筆頭に、ソニーやトヨタなどの大手企業が続く結果となった。
パソコンやクルマなど、デザインの個性が注目されやすい有形商材を扱う企業が上位を占める中、Googleや楽天、ZOZOなどのオンラインサービスもランクインしている。
img:PR TIMES