企業が感じる自社の人事評価制度の課題1位は「評価者間で評価基準にばらつきがある」

AIを活用した人事評価クラウド「ゼッタイ!評価」などで、中小企業の働き方改革をサポートを行っている「あしたのチーム」では、企業の人事評価制度の構築・運用についてのインターネット調査を実施した。

その結果、人事評価制度に関し外部コンサルタントに依頼をしていない企業の5割以上が「他社の経営者や人事担当者からの情報」を参考に人事評価制度を構築していることがわかった。その上で、多くの企業が、「評価者間で評価基準にばらつきがある」「評価基準が曖昧である」といったように、経営者の8割以上が人事評価制度において運用面の課題を感じている結果となった。

また、現在は外部の人事コンサルトを使っていない企業でも、約4割の経営者が今後コンサルタントへの依頼を視野にいれているの回答した。

なお今回の調査の概要および、調査の参照元は以下のとおりだ。

【調査概要】

  1. インターネット調査
  2. 自社で人事評価制度を構築・運用している会社の経営者、男女20歳~69歳を対象に実施
  3. 有効回答数:100人
  4. 調査実施日:2018年6月11日(月)~2018年6月12日(火)

【調査URL】
あしたのチーム 人事の調査:「中小企業の人事評価制度構築・運用に関する調査」

人事評価制度の構築に際し、5割以上の会社が他社から得た情報を参考に

調査時点で外部の人事コンサルタントへ頼らず、自社で人事評価制度を構築・運用している企業の経営者にどんな情報を参考にして人事評価制度を構築したか聞いたところ、複数回答を求めたなかでトップ3は以下のとおりとなった。

「外部コンサルタントから得た情報」(31.0%)や「WEBサイトから得た情報」がこれに続く。

この結果をみる限り、全体の半数以上が自社の人事評価制度構築において、他社の経営者や人事担当者に相談していたようだ。また「最も参考にした(役だった)情報」に関しても、最も多かったのが「他社の経営者や人事担当者から得た情報」(37.0%)で、「外部コンサルタントから得た情報」(18.0%)、「フォーラムやセミナーで得た情報」(12.0%)が続いた。

この調査結果についてあしたのチームでは、「他社の経営・人事担当者や、多くの企業の人事評価制度の実情を把握している外部コンサルタントが持つ生きた情報を最も参考にした、または役立ったと感じるようだ」と見解を示している。

約半数の会社が、評価者間で人事の評価基準にばらつきがあることに課題を感じていると回答

今回の調査では、自社の人事評価制度を運用する際の課題についても聞いている。結果、最も多かったのが「評価者間で評価基準にばらつきがある」(46.0%)で、全体の約半数に及んだ。あしたのチームは、統一の評価基準がない人事評価制度の場合に評価者個人の判断に任されることになり、「評価者によって甘辛が出るなど評価基準にばらつきが表れがち」との見解を示している。

この質問の回答としては、上記評価者間の評価基準のばらつき続いて「評価基準が曖昧である」(40.0%)との回答が多く、評価基準に関する課題が続いた。また3位には「目標設定が曖昧である」(37.0%)がはいり、これに関してあしたのチームでは「被評価者の目標設定が曖昧だと、達成基準も曖昧になり、評価がつけにくくなる」といっている。

そのほか、回答の結果として「社員が立てた目標と実際の業務に乖離がある」「評価結果を給与に反映しにくい」(いずれも全体の32.0%)といった回答も多い。

一方で「課題は特にない」との回答は全体の16%にとどまり、自社で人事評価制度を運営する経営者の実に8割以上が、人事評価の運用に課題を感じているとの結果が出た。

4割の会社が外部コンサルタントへ人事評価制度の構築・運用を依頼することを検討

今回の調査では、外部の人事コンサルトを活用せず自社で人事評価制度を構築・運用している会社の多くが、上でのべたとおり自社の制度に課題を感じていることがわかっている。

そんななかでこの調査では、現在人事評価制度の構築・運用を全て自社で行っている会社の経営者に対して、外部の人事コンサルタントへの依頼を検討しているかについても聞いた。その結果、「現在検討している」(8.0%)・「現在は検討していないが、いつかは検討するかもしれない」(32.0%)あわせ、全体の4割が外部コンサルタントへの依頼を視野に入れていることがわかった。

あしたのチームでは、働き方改革によって従業員の働き方が多様化するなか、企業がこれまでのやり方で公正な評価をつけることが難しくなり、多くの企業が「新たな人事評価制度構築の必要性を感じている」との可能性を示している。

img:あしたのチーム

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