AIの進化はとどまるところを知らず、さまざまな分野での活用が進んでいる。金融機関のシステムにおいても、AIの活用が急速に広まっており、さまざま技術やサービスが登場している。
金融情報分析AI開発のxenodata lab.は2018年11月6日、ニュース解析による将来予測AIサービス「xenoBrain」をリリースした。
今回のリリースはクローズド・リリース版であり、一部顧客にのみ「xenoBrain」を先行的に利用してもらうもの。
新しいロジックで利益予測を提供するSaaS型Webサービス
xenoBrainは、ゼノデータ・ラボの保有する自然言語処理技術を、ダウ・ジョーンズ社のグローバルニュース、決算短信・有価証券報告書等に含まれる自然言語情報に応用することで、今までにない全く新しいロジックで企業の利益予測を提供するSaaS型Webサービスだ。
また、xenoBrainでは、昨年リリースした同社独自エンジンによる決算自動分析レポート(xenoFlash、xenoStory)も利用できる。
xenoBrainは以下のように国内上場企業の分析においてさまざまなシーンで活用できる。
- 審査担当者のリスク管理強化
- 大企業営業担当者の現場力強化
- 経営管理部門の分析強化
- 日本株投資担当者の分析・ポートフォリオ管理強化
審査時に、企業の潜在的リスクを網羅的に洗い出すシーンで利用できる。xenoBrainは各企業ごとに、その企業に影響するニュースを、顕在化前の予兆の段階で提供。その結果、他のサービスの企業ニュースでは取得できない潜在リスクを洗い出すことが可能だ。
上場企業を中心とした営業担当者が、普段の顧客とのコミュニケーションで利用できる。xenoBrainの提供する、個々のニュースの分析結果から、顧客とのリレーション構築に向けた会話で他社にはない材料を提供。現場力の強化につなげることが可能だ。
経営管理部門の自社および他社の分析時に、業界を取り巻く環境を理解するシーンで利用できる。
xenoBrainは自社および競合他社、またはその業界を代表する企業がどのような環境にいるかを、増減益予兆を示すニュースを提供することで効率的に分析する。
日々のポートフォリオ管理や分析時に、投資先/担当銘柄に将来影響を及ぼす可能性のあるニュースをEメールでアラートを受け取れる。
また、ホットなニュースからカバー範囲内外の銘柄に具体的にどのような影響があるか、経済事象の連鎖を可視化する事で分析力の強化につなげることも可能だという。
同社は、自社で開発するサービスによって、金融業界に存在する課題を今までにない全く新しい方法で解決し、便利な世界の実現を目指すとしている。
img:xenodata lab.