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2018年1月に副業が解禁され、副業への関心が高まっている。
そこで11月1日、プロの副業は、「日本人の副業に対する本音」に関するアンケートの結果を発表した。
調査対象は、無作為に抽出した男女200人(未成年を含まない)。調査時期は、2018年10月25日~26日。インターネット調査で行われた。
その結果、副業収入希望額は10万円未満が90%、副業で報酬以外に求めるのは「新しいスキル」27%、やってみたい副業トップは「ライティング(執筆)」、副業で入った企業への転職もあり得ると考える人は64%、ということがわかった。
副業で得たい月収は?
「もしも副業をするとしたら、副業収入は月収でどの程度を求めますか?」という問いに対しては、200人中60人が「5~10万円未満」と答え、もっとも多くなった。
以下、「1~3万円未満」が58人、「3~5万円未満」が54人と続いた。
理由としては、
- 3~5万円:これくらいあると家計が楽になるイメージ。多すぎても税金などが面倒(30代男性)
- 5~10万円:このくらいの金額が足しになれば、生活に余裕が持てる(30代女性)
- 10~50万円:やりたいことを副業にしたいので、安定して稼げるようにしていずれは本職を退職したい(20代男性)
- 50万円以上:世帯収入1000万円以上あるが、本業と同じレベルで稼ぎ早期リタイアを実現したい(40代男性)
などが聞かれた。
調査したプロの副業では、副業による収入希望額10万円未満の層が90%にのぼったことに注目している。
希望する収入額が低いほど、生活費に当てたいと考える傾向が強い。また逆に希望額が高いほど、現在の生活よりも将来の目標などのために副業をしたいと考える傾向が強い、と分析している。
副業で報酬以外に求めることは?
「副業をするモチベーションとして報酬以外の目標(求めていること)があるか?」という問いに対しては、「新しいスキルを身につけられる」が27%で一番多かった。
以下、「趣味、生きがいを見つけられる」19%、「知見、視野が広がる」16%という結果になった。
回答の理由として、
- 知見、視野が広がる:別の業務内容や環境が刺激になって、新しい発見や考え方が体現でき、それでいて報酬が得られるものが理想(50代男性)
- 新しい人間関係:本業ではなかなか出会えないであろう新しい人間関係を構築して、もっと趣味や 仕事の幅を広げていきたい(40代女性)
- 新しいスキルを身に着けられる:自分の将来に役立つようなスキルが身につけば、それは大きなモチベーションになる。今までやってこなかったようなことが良い(40代男性)
といった声が出ていた。
やってみたい副業のジャンルは?
やってみたい副業のジャンルについての質問には、「ライティング(ブログ記事など執筆)」と答えた人が44.5%で1位となった。
以下、FX投資(11.5%)、データ入力(11.5%)が続く。
回答理由には次のようなことが挙がっていた。
- ライティング:ライティングなどの文章入力は、本業でのレポートやデータを書く際の日本語力の上昇につながると思うので副業としてやっていきたい(40代女性)
- ライティング:現在WEBライティングを副業でしており、より幅広い分野の執筆活動に挑戦したいと感じている(30代女性)
- その他:長期間かけないと収入が見込めないが、アフィリエイトに挑戦してみたい(20代男性)
- その他:プログラム開発や情報技術の技能があり、知識や技術を活かしたい(40代男性)
「ライティング」が圧倒的な1位になったことについて、プロの副業では、SNSやママブロガーなどがより一般的になったことでハードルが下がり、専門的知識がなくてもできるというイメージが強いのではないか、と分析している。
副業をきっかけとした転職はありえる?
「副業をきっかけにしてその企業へ転職という事もあり得るか?」とたずねたところ、200人中128人(64%)がYESと回答している。プロの副業では、これを現状の環境には決して満足していない本音ととらえている。
回答の理由としては、以下のような意見が挙がった。
- はい:相性を確かめた上で転職できれば、入社後の仕事へのギャップを抑えられると思いました(20代女性)
- はい:長々と転職活動をしなくてもすむし、自分にあった働き方や会社をみつけやすいと思う(30代男性)
- いいえ:現在の会社の給与や待遇、働き方などを含めたワークライフバランスには満足しているため、空き時間を使って行えるものを希望している(30代男性)
- いいえ:本業で約30年働いており、そこでの人間関係や信頼に自負があるため。副業で見聞を広めたことを本業にフィードバックすることはあり得る(40代男性)
副業をきっかけにした変化や挑戦
アンケートを実施したプロの副業は、結果について次のようにコメントしている。
「現状の仕事や就業環境に満足している人は 『より自由に使えるお金を得たい』『副業によって得た新たな知識などを本業にフィードバックしたい』と考える傾向が強く、何らかの形で現状に不満を感じている方は『成長して新しい環境を得たい』『将来の目標をかなえたい』など、副業をきっかけにして変化や挑戦を得たいと考えているようです。いずれにしても副業で現状を変えることをイメージ・目的としていることがわかり、副業に対して肯定的であることがわかります。」
img:プロの副業