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2018年6月に働き方改革関連法案が成立したことによって、働き方やワークライフバランスに関心を持つ人が増えている。実際、各企業でもさまざまな取り組みを実践しており、その成果も現れているように見受けられる。
そんななか、世界最大級の宿泊予約サイト「Hotels.com」が実施したアンケート調査では、まだまだ働き方改革が十分に行われていないと考えるビジネスマンが多いことがわかった。
彼らの多くは国内出張において、リフレッシュのために自費でもよいから延泊したいと考えているようだ。
約6割が働き方改革への取組が十分でないと感じている
宿泊予約サイト「Hotels.com」では、2018年9月14日(金)~9月17日(月)に、全国の20~65歳の働く男女(計500名)を対象として、ワークライフバランスや国内出張に関する調査を実施した。
その結果、日本人の働き方に関して全体の39%が「改善されてきたと思う」と回答。多くの企業が働き方改革に取り組むなか、半数弱の人がその成果を実感していることがわかった。
くわえて64%の人が「会社または自身で実践している制度や取り組みがある」と答えており、具体的な例として「有給休暇の消化の奨励」(33%)や「フレックスタイム」(26%)をあげている。
一方で残りの61%に関しては、働き方改革に関する取組みが十分でないと回答している。働き方改革が進み何らかの対応を行う企業が増えている一方で、企業全体でみればまだ不足しているといえそうだ。
国内出張者の半数以上が自費でもよいから出張を延泊したいと回答
企業では、国内出張が行われることも多いだろう。そんななかで、70%の人が日帰り出張に疲れを感じると回答しており、63%が日帰り出張をできれば避けたいと回答している。
遠方へ日帰りで出張し疲れて帰宅しても、ビジネスマンは次の日に休めるとも限らない。疲れが十分にとれないまま翌日に出勤して出張の報告をするといったことも多いのだろう。
それよりも出張の際に延泊し、個人の時間を楽しむことで生産性を高められるとも考えられる。
会社が負担してくれるなら67%の人が延泊したいと回答した一方、たとえ自費であっても延泊したいと答えた人が全体の半数以上(57%)に及んだことからも、リフレッシュを望むビジネスマンが多いことがわかる。
実際、延泊を希望する理由として、「余暇を楽しむ時間ができると考え、延泊する(38%)」や「しっかり休息することで生産性を高められるので、延泊する(29%)」といった点があげられている。
国内出張の経験がある人の方がワークライフバランスに対して積極的
今回の調査では、対象者に「健康的なワークライフバランスを保っている」か否かについても聞いている。その結果、国内出張者の25%が「保っている」と答えたのに対し、出張経験がない人はわずか14%だった。
またワークライフバランスを保つために「実践していることがある」と回答したのは、国内出張者では実に74%に上っているのに対し、出張経験なしの人では53%だった。
国内出張を行う人の方がワークライフバランスを重要視し、何がしかの対策を行っている傾向がみられるようだ。
国内出張の延泊が、心身のリフレッシュにつながる
次に日帰り出張を延泊することのメリットについて聞いたところ、以下のような回答が多かった。
- 「睡眠時間が確保され、体に無理がない」(48%)
- 「気分転換に観光ができる」(38%)
1つ目の回答が多いのは、裏を返せば日帰り出張によって出張日や出張翌日に睡眠時間が削られてしまい、身体にムチを打って働いている人が多いことを物語っているのだろう。また、延泊によってリフレッシュしたいというビジネスマンの気持ちも見受けられる。
なお未婚・既婚別でみると、「気分転換に観光ができる」と答えた未婚者が53%だったのに対し、既婚者は30%にとどまっていた。
一方で、「睡眠時間が確保され、体に無理がない」と回答した人は、既婚者では半数以上の54%に及んでいたのに対して、未婚者では4割に満たない38%にとどまった。延泊のメリットに関しては、未婚者・既婚者の間で考え方に若干の差があるようだ。
また延泊したくなる理由については、「延泊分の宿泊代を会社が負担すること(44%)」との回答が最も多く、「帰りの交通費を勤め先の会社が支払うこと(39%)」、「宿泊や移動、グルメ、買い物などの旅行に関する割引(35%)」がこれに続いた。
国内出張時の延泊がしやすいように配慮するのも、企業にとっては有効な働き方改革の一手になるのではないだろうか。
国内出張時の配慮も働き方改革の一環に
今回の調査では、日帰り出張時に自費でもよいから延泊したいと考える人が半数を超えるなど、ビジネスマンの多くが日帰りでの延泊を希望していることがわかった。
調査項目の1つとして紹介したように、働き方改革が強く推進されている現代においても、6割を超える人が企業の対策が十分でないと回答している。
国内の出張においても、企業は社員のリフレッシュのために延泊を推進してもよいのではないだろうか。
img:PR TIMES