情報社会の進化は、われわれに個人情報の流出という新たな脅威をもたらしている。これは、サーバーに個人情報を保管しているために発生するものだ。

このため、今までの技術では、IDやパスワードでの管理のほか、ワンタイムパスワードなどを利用してよりセキュアな認証システムで個人情報の保護をしている。

しかしながら、個人情報は依然としてサーバー上に保管されており、流出するリスクを有しているのだ。このなか、注目されているのが分散して情報を管理するブロックチェーン技術だ。

ナンバーワンソリューションズは、ブロックチェーン技術を活用した、個人情報の登録を必要としない認証システム「BC Auth」を開発した。

個人情報の登録なくユーザーを認証

今回開発したBC Authは、個人情報の登録を必要としない認証システムだ。ユーザーが生成した乱数のハッシュ値を、権限付きブロックチェーンに保存して特定のサービスを認証することができるという。

BC Authを使ったWebサービスの特徴としては、以下のようなものがある。

  1. 個人情報の登録なくユーザーを認証

    サーバーに、個人情報(ID・パスワード・名前・住所・電話番号など)を保管せず、限定されたブロックチェーンのデータだけで、ユーザーを特定することができる。

    これにより、個人情報を管理せずサービスの提供や利用を可能にする。
  2. ワンタイムトークンでセキュアな認証

    権限付きワンタイムトークンを使い、毎回パスワードを違う値にし、認証を行う機能を提供。

    一時的なログインや、回数制限付きログイン、二段階認証、シングルサインオン機能での複数のWebサービスへのアクセスも可能。
  3. 端末への認証での利便性の向上

    特定の企業内ネットワークで利用する端末への認証においては、ブロックチェーンで一元管理することで、アクセスと同時に自動認証ができる。

    ユーザーはパスワードや文字列の順番などを覚える必要がない。

個人情報流出の脅威から守るBC Auth

Facebookの個人情報流出が大きな問題となっているが、その規模はなんと3,000万人規模であったという。ここまでくると、もはや世界規模の脅威である。

同社は今後、BC Authについてさまざまなサービスとの連携を進めていくという。多くのパスワードを覚えるという作業からの解放とともに、個人情報流出という脅威からわれわれを守ってもらいたい。

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