昨今、情報取集のためのニュースアプリが充実し、新聞を読む機会が減ってきている。

とくにインターネットとともに育ってきた世代にとっては、学校などで新聞を読む機会があればいい方だという状況ではないだろうか。実際問題としてニュースを知るだけならば、Web上のほうが使い勝手がいいだろう。

Web上の情報は玉石混交ではあるものの、ユーザーの増加とともに情報の信憑性を精査しやすくなり、リアルタイムでの情報収集が可能なこともWebのメリットだろう。では、実際に現在の新聞の購読数はどの程度になっているのだろうか。

新聞を子供に読ませたい理由は「活字」として。ニュースはアプリで十分

アクトインディが運営する「いこーよ」は12歳以下の子供をもつ保護者を対象にして「新聞に関するアンケート」を実施した。

調査内容としては、保護者と子供がどれだけ新聞を読んでいるかなどを中心に行った。結果は保護者の3分の2は新聞を購読していないことが判明し、そのうちの半数は1度も購読したことがないと回答した。

新聞よりもインターネットで情報収集をすることの機会が増えてくる世代のため、新しい習慣として情報はインターネットで見るということが反映されている結果だと思われる。

新聞を購読しない理由としては「新聞を購読するとお金がかかる」「ニュースはアプリやTVで十分」などの回答が見受けられた。

やはり、新聞は購読しなければいけないため、無料で閲覧することが可能なニュースアプリが普及した現在では新聞を購読するという考え方はあまりないようだ。

その一方、子供には新聞を読んでほしいという保護者は6割を超えた。結果としては不思議な話ではあるが、ニュースを知る目的ではなく読解力や語彙力を養う一環としての役割がメインの目的のようだ。保護者の多くは新聞を「国語」の教材の一つとして捉えており、新聞には活字を読むということが期待されている。

どんな新聞なら子どもと読みたいかという質問では、「短い文章でわかりやすく記事を書いてある」、「子どもと一緒に楽しめるクイズやパズルが載っている」、「イラストや漫画が載っていて親しみやすい」など、従来のこども新聞の要素も踏まえつつ、家族で参加できるイベントの情報など親子で一緒に読む読み物としてのニーズがあるようだ。

紙の新聞は消滅してしまうのか?

今後は新聞を購読する機会はさらに減少していくだろう。スマホとともに育ってきた世代に関しては、新聞をまともに読んだこともないという人も増えてくるはずだ。

ただし、新聞はWeb上の記事では入手しにくい情報を持っていることもまた事実である。

新聞がweb版に完全移行することも考えられるだろう。調査結果からも伺えるように、近い将来には新聞はニュースを伝えるだけではなく、教材としての役割を持ち合わせそうだ。

img:PR TIMES