今やチャットは、ビジネス上で欠かせないテクノロジーである。社内外のビジネスのやりとりは、ほとんどチャットなしでは成立しない状況となっている。
しかし、HR総研が2017年に行った「社内コミュニケーションに関する調査」によると、「社内のコミュニケーションに課題があると思うか」という質問に対し、約8割の企業が「ある」と回答している。
その理由の一つにメールやチャットの普及により「会話」が減ったことが挙げられているのだ。
そうしたなかで「ビジネスチャットツール」の国内市場規模は順調に拡大しており、2021年度には130億円にもなると予測されている。
しかし、近年はチャット件数の増加による「ビジネスチャット疲れ」もSNSなどでみられるようになっている。
BONXは、自社の音声コミュニケーションシステムBONXを使った会話重視の働き方「BONX WORK」を社内制度として導入した。
ビデオ通話でもチャットでもない新しいワークスタイルにより、全員が自宅から接続し20名以上の全社会議を滞りなく行うことに成功したという。
片耳装着デバイスとスマホアプリを組み合わせたシステム
BONXは、片耳に装着するデバイスBONX Gripとスマートフォンアプリを組み合わせて使う音声コミュニケーションシステムだ。声を発したときだけ通信をする発話検知システムにより、バッテリーや通信量を気にせず常時接続が可能である。
これにより「業務中ずっと繋ぎっぱなしにしておいて、必要なときだけ話しかける」という使い方ができ、仮想空間に同僚と一緒にいるような状態をつくることができるという。
誰も言葉を発していないときは無音状態で、自分側の環境音も入らない設定にできるため、ストレスフリーな「繋ぎっぱなし」が実現する。BONX for BUSINESSを使えば同時に30人まで接続できるのが特徴だ。
BONXは、フリーアドレス制、フレックスタイム制、リモートワーク推奨DAYなど、柔軟に働くための仕組みを多く取り入れているという。
一方で、顔を合わせる機会が減ることでチャットが煩雑化する問題も生まれており、社員たちが日常業務のなかでBONXを使う試験運用をはじめた。
その成果は、関東に台風が直撃した2018年9月4日に現れたという。同社役員の呼びかけにより「フルリモート全社会議」が実現した。20名以上の社員が各自自宅からトークルームに接続し、事前に共有した資料をみながら通常どおりに進行した。
同時に発言したり混線したりすることもなく、滞りなく実施することができたという。
ユースケースを表現したオールドシネマ調のムービー
Modern Meetings – 新時代のグループトークテクノロジー
現在公開中のWEB限定ムービーは、遊びやアウトドアをもっと楽しくするコミュニケーションツールとして生まれたBONXのユースケースを表現したオールドシネマ調のムービーだ。
まとまらない打合せに呆然とする男性が、BONXを使い、離れた同僚にSOSする。すると、別の場所にいる3人が繋がる。
そして、同僚の意見をチームに伝えると、揉めていた会議が無事収束する、といったストーリーになっている。
「会話」という人間の原点に戻った試み
たしかに、BONXの主張するとおり「会話」は重要である。お互いの真意が伝わらず、苦労した経験は筆者にもある。
人間、やはり、文章だけでは、真意を伝えるのは難しい。ビジネスでもプライべートでも、メールやチャットの進化により、人間関係において新しい問題が発生しているように思う。
「BONX WORK」は「会話」という原点に戻り、コミュニケーションを円滑化させようという試みなのだ。
img:PR TIMES