iPhone Xは“量”で実現できなかった「スーパーサイクル」を“売上”で実現

スマートフォンは世界的に見ても、1人1台持つという風習が当たり前になってきており、中でもiPhone保有者は7割を超えるといわれている。年が経つにつれ、新しいiPhoneが続々と登場しているが、ユーザーはどのように対応しているのだろうか。

そんな背景の中、iPhone Xの出荷台数が2018年10月までで6,300万台に達したと調査企業Counterpointが発表した。出荷台数こそ以前のモデルに劣るものの、iPhoneとしては過去最高レベルの収益を生み出しているのである。

“売上”ベースのスーパーサイクルに突入

Appleは数量ベースではなく、売上ベースのスーパーサイクルに入り、それには、iPhone Xが貢献している。iPhone Xの累積出荷台数は、発売後10カ月にあたる2018年8月末までに、6,300万台に到達した。

iPhone 6のスーパーサイクルの時は、2014年の発売後わずか6カ月で同程度の出荷台数に達しており、同じ発売後10カ月で比べれば、iPhone 6はiPhone Xよりも3,000万台多い出荷台数に達していたこととなる為、iPhone Xは、「数量におけるスーパーサイクル」を作れなかったことを示している。

しかし、スマートフォン市場全体が飽和し始めているにもかかわらず、革新的なデザイン言語を採用したiPhone Xは、Appleが狙う極めて高い平均売価(ASP)を実現できているため、伝説的な数量におけるスーパーサイクルこそ実現しなかったものの、Appleは売上におけるスーパーサイクルを実現したとしている。

米国、日本、中国への出荷率が全体の3分の2を示す

中国での需要は、新年にからめたプロモーションやキャンペーンの結果、ようやく上昇傾向となった。

大半の新興国では、iPhoneの旧機種の人気が根強いこともあり、高価なiPhone Xの需要は控え目な結果となっている。iPhone Xの出荷は、もともとiPhoneが強い市場である米国、日本、中国に偏っており、これらの国への出荷が全体のほぼ3分の2を占めている。

売上と時価総額にiPhone Xは貢献

中国の既存iPhoneユーザーは購入に強い意欲を示していたが、Androidユーザーの購入意欲は低いことを示していた。しかし、中国以外の市場では、iPhone Xは高い価格設定にも関わらず健闘し、米国、日本、西欧の一部で人気が持続した。

このように、iPhone Xは、Appleがユーザー数を大きく伸ばす助けにはならなかったものの、同社の売上と利益、それに時価総額にしっかりと貢献したといえる。

進化するiPhone

機能や、精度などiPhoneは素晴らしい勢いで変化を成し遂げてきている。新しい機種が出る度に購入しているユーザーも少なくないであろう。

今後も新しい機種が登場してくるかと思うがどのような機能が加わってくるか非常に楽しみである。

img:PR TIMES

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