Z世代が就活・新入社員になろうとしている。
Z世代は主に1990年代後半に生まれた人たちのことを指し、インターネットでの情報収集能力に長けており、オンラインでのコミュニケーションも得意とし個人での拡散力を持つインフルエンサーである可能性も高い世代だ。
Z世代の就活に関する意識調査
若年層の若者にスポットを当ててリサーチ結果を発信する「TesTee Lab!」が就活中・就活を終えたばかりの大学3~4年生602名を対象に、インターンに関するアンケート調査を実施した。
仕事を選ぶ基準としては第1位が自己成長で男女ともに1位であり、2位は自分の興味のある業界に入りたいと言う結果になった。仕事に対しては自己成長と興味で選択をする傾向があるようだ。
次に勤めたい会社を聞いたところ男女ともに最も多くの回答を得たのが「社風が合う会社」で、男性で54.3%、女性で67.2%という結果に第2位は「ワークライフバランスが取れる会社」で男性の46.3%、女性の57.0%になった。
Z世代としては人間関係を最も会社に求めており、社内の人間と切磋琢磨しながら自己成長をできる環境を望んでいることが伺える。
会社選びの基準としては給料・賞与の有無が挙がり男性で36.0%、女性で27.8%となりました。第2位は男性で「労働時間・残業の有無」で25.0%、女性では「人・社風」で26.5%となった。
キャリアを重要視する人は男女ともに1割を下回る結果となり、会社選びの基準としてもキャリアを挙げていくと言うよりもそこそこの給料でスキルアップし、独立か会社に残るかを選択するといった傾向が強うそうだ。
就活中に苦労したことには1位は男女ともに「自己分析をすること」となり、男性で53.0%、女性で63.6%という結果になった。
※「TesTee(テスティー)」調べ
Z世代新入社員の意識
Z世代の就活や新入社員の意識は大幅に変化してきている。前述の調査にもあるように企業選びにはキャリアを求める就活生はかなり少ない傾向にある。会社員としてキャリアを積んで出世をするという従来のスタイルとは反対の姿勢といえるだろう。
フリーランスにパラレルワーカーなど様々な働き方が登場していることを入社前に知っている世代からみると、この考え方も納得できるかもしれない。職場に求めるものは人間関係であり、無理をしてでも仕事をして給料を上げるという考え方はワークライフバランスを重要視するZ世代にはなさそうだ。
出世等にはこだわりはなく、給料も使うのではなく貯金や投資に積極的に使っていこうという考えが目立つ。仕事と趣味のバランスを取りつつ仕事では切磋琢磨して自己成長を目指すのがZ世代のスタイルと言えるかもしれない。
Z世代の価値観を否定するのではなく、調和するのが今後の企業の生きる道
Z世代がこれから社会人になろうとしている中で、価値観の対立というものはどうしても起こるだろう。その際に上の世代の対応は今までよりも重要になってくる。
働き方が多様化している中で、個人での発信力を武器にしてZ世代は企業に頼らずに独立をして生計を立てる人も登場してきている。ブラック企業の情報などもすぐにキャッチし行動することだろう。
自社がブラック企業で自分が成長できないと感じた場合、早期退職も珍しい話ではないだろう。職場においては価値観を尊重し、人間関係の調和を目指すことが必要になってくる。
img:TesTee(テスティー)