プレスリリースは“インフルエンサー”配信が効果的?「EMERALD POST」による新情報流通方法

情報化社会の進化は目を見張るものがある。それを支えるのがインターネットであるし、わたしたちに情報を届けてくれるメディアもその多様性を増している。

現代で企業が生き残るには、有益な情報を、効率よく収集し、かつ配信するかがカギを握っているといっても過言ではない。その手段の一つとして、企業の「プレスリリース」配信がある。

一般的なプレスリリース配信サービスは、企業が新しい情報をTV・新聞・雑誌・Webメディアに対して配信する「BtoB」の形式で、プレスリリースを受け取ったメディアが情報を掲出し、生活者に情報が到達するという流れだ。

しかし、これでは配信先がメディアだけに絞られ、なかなか企業の思うターゲットに届かないというのが現状だ。

そこで、SNSプレスリリースを配信するという試みが登場した。インフルエンサーをはじめとするソーシャルオーソリティーマーケティングを展開するLIDDELL株式会社は、ソーシャルメディア上で影響力を持つ国内2万人のインフルエンサーによるプレスリリース配信サービスINFLUENCER NEWS DELIVERY「EMERALD POST(エメラルドポスト)」の提供を開始した。

SNSのインフルエンサーがニュースの一次情報発信源に

このサービスは、プレスリリースを従来のメディアに配信するのではなく、特に若年層の情報獲得源となっているSNSに対してプレスリリースを配信する仕組みだ。そしてそのSNS上で絶大な影響力を持つインフルエンサー自身から、直接フォロワーに向けて配信することを可能にしたものである。

インフルエンサーから配信された情報は「インフルエンサーニュースデリバリー」と表現されるように、受け取ったインフルエンサー個人の運営するSNSを媒介にフォロワーにデリバリーされていく。

配信されたプレスリリースを起点に、影響力を持つインフルエンサーがフォロワーに情報を運んでいく「CtoC」の形式で、よりダイレクトに、かつターゲットニーズを狙い打ちにした情報を届けることが可能となる。

同社では、多くの企業が「自社の情報をシェア・拡散してほしい」と望む現代において、SNSで影響力を発揮するインフルエンサー自身が、ニュースの一次情報発信となることは、これまでにない効果を発揮すると考えているとしている。

インフルエンサーをセグメント分けしダイレクトに配信

サービスの特長のひとつに、国内で活躍する多彩なインフルエンサーを“ジャンル”、“フォロワー数”、“性別”、“年齢”などでセグメントできることがある。これにより、情報を届けたいターゲット層のフォロワーを多く持つインフルエンサーにダイレクトにプレスリリースを配信することが可能となる。

インフルエンサー本人はもちろん、擁するフォロワーに価値がある情報であればあるほど、能動的な拡散を見込むことできるのだ。企業は、同サービスによってインフルエンサーの影響力を自社の情報配信においても活用することができるようになる。

同社によると、従来型メディアの閲覧数が若年世代において減少傾向をたどる今、ターゲットに届けたい情報発信力を備えたメディアはごくわずかとだという。

また、消費やトレンドの起点がSNSとなっており、ダイレクトにSNS上で拡がりを生むこのサービスの情報デリバリーシステムは大きな期待を寄せられているという。さらに、利用企業がごく簡単な操作で、低コストかつスピーディに活用できることを重視したという。

また、同サービスは、プレスリリースを読んだことがない、馴染みがないインフルエンサーに対して、プレスリリースの要約版である“マイクロプレスリリース”を専任のスタッフが執筆を代行することもできるという。

管理ページで配信登録されたプレスリリースとマイクロプレスリリースは、配信後即時にインフルエンサーが持つアプリにプッシュ通知される。

通知を受け取ったインフルエンサーは、アプリを起動し配信された情報の詳細を確認した後、自身が持つSNSで拡散し、投稿内容を報告する。そして、企業は管理画面上で配信後、拡散された結果を知ることができる。

有力インフルエンサーを優遇する企業も

インフルエンサーを用いた企業の取り組みとして、アイウェアの製造販売を手掛け、国内外に220店舗を展開する株式会社オンデーズが実施している「インフルエンサー採用」が挙げられる。

これは、InstagramやTwitter、Facebookで1,500人以上のフォロワーを有する応募者は、一定の基準を満たし審査に通過すれば、書類選考や一次面接を割愛して、即社長面接に進めるというものだ。

また、このようなフォロワーを有するものは入社後は、社内インフルエンサーとしてオンデーズに関するさまざまな情報の発信をする代わりに、「インフルエンサー手当」として、毎月5万円が支給されるという。

同社がこのような取り組みを行う理由は、発信力の強化と社内カルチャーとのマッチングだという。これらは、フォロワーを集める力も、立派なビジネススキルとして認められていることがわかる事例だ。

インフルエンサーが変える情報発信の在り方

このように、SNSにおいて、インフルエンサーが担う領域や可能性は、もはや単純な情報拡散を越えている。前述したように今や立派なビジネススキルとして認められているのだ。

「EMERALD POST」はその力を最大限に生かし、プレスリリースの在り方を大きく変えようとしている。この挑戦は情報発信に大きな潮流を生み出すかもしれない。

img:PR TIMES

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