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2020年に東京オリンピックが開催されることが決定し、東京の不動産市場がよりいっそう注目を集めている。
東京の不動産価値はオリンピック開催前まで上昇するが、オリンピック後は大幅に下落するといった予測がある。一方で、オリンピックの影響を短期的に受けることはあるが、すぐに回復すると予測する人もいるだろう。
この状況下で、不動産に関する多くの情報に日々触れている不動産投資オーナーは、東京オリンピック後の不動産価値についてどのように考えているのだろうか。
両オーナーで意見が分かれる。東京オリンピック後の不動産価値の推移予想
不動産投資サイト「不動産投資スクエア」を運営している、『株式会社クレアスライフ』は、不動産投資オーナーと非不動産投資オーナーに対してアンケート調査をおこなった。
このアンケート調査の詳細は以下になる。
- アンケート回答者
不動産投資オーナー、非不動産投資オーナー(588人) - アンケート実施期間
2018年6月30日〜2018年8月6日
さまざまなところで、オリンピック後(2020年以降)は、不動産価値は下落するといわれていますが、あなたはどう思いますか?という問いに対して、不動産投資オーナーと非不動産投資オーナーの回答結果は、大きく異なった。
- 不動産投資オーナー
- 非不動産投資オーナー
不動産オーナーの50.7%は、東京オリンピック後の不動産価値の下落は一時的なものもしくは影響しないと思っていると考えているのに対し、非不動産投資オーナーの36,7%が下落した状態が続くと考えている。
回答の理由として不動産投資オーナーは以下のように述べている。
- 都市への局在化が顕著になると想像しており、都心部の物件は下落しない、遠方は下がるというイメージです
- 土地は有限であり、都市さえ良ければ不動産の価値が下がるとは思えないから。場所・がよければ大丈夫
- 人があつまる点はかわらないので変化はない
また非不動産投資オーナーは以下のように述べている。
- 不動産の価値が何で決まるのかわからないから
- オリンピック特需以降の目玉となる政策やイベントが乏しいから下がると思う
- なぜオリンピック後は資産価値が下がるのかわからない
上記の回答から、不動産投資オーナーは立地条件、過去のオリンピック前後から予測しているのに対して、非不動産投資オーナーは根拠のない予測という結果がでた。
今までの経験値や知識の有無が、オリンピック後の不動産価値予想に反映したため、両者異なる意見になったのではないだろうか。
不動産投資のキーポイントは“情報量”にあり
次に、あなたが投資や資産運用の判断にいつもチェックしたり気にしている景気に関する指標やニュースはなんですか?という質問をしたところ、不動産投資オーナーがどのような情報を元に判断をしているのかが明らかになった。
- 不動産投資オーナー
- 非不動産投資オーナー
不動産投資オーナーにもっとも多かったのが、日経平均株価で60.0%という数値結果になった。次に、日銀の金利施策52.6%、土地の価格51.4%である。非不動産投資オーナーに同様の質問をした結果、土地の価値を33.1%しかみていないという結果となった。
また、両オーナーは情報の内容というより、収集情報量が大きく異なっていることが結果から読み取れる。
立地を重視した不動産投資が成功への近道
不動産投資に「かなり成功していると思う」「まあまあ成功していると思う」と答えた方にお聞きします。不動産投資で成功している理由やコツなどを教えてください。という質問により、不動産投資オーナーの成功基準や成功方法が明らかになった。
- 立地条件がほぼすべて
- 立地環境の将来性、駅近、路線乗り入れ数、近くで生活必需品の買い物
- 不動産会社と交渉するのと同じくらい金融機関との交渉、融資条件に時間を使う
上記の回答から、不動産投資オーナーがどの点に気を配っているのか、またどこに時間を使っているのかということが明らかになっている。
今後も白熱する、東京オリンピック後の不動産価値予測
東京オリンピックが終了するまでは、マスコミやメディアで不動産価値予測がされるだろう。
不動産投資オーナーは、東京という土地においては、立地条件が良ければ東京オリンピック後の影響はあまりないと考えている。また、影響があったとしてもすぐに回復すると考えている。
東京の不動産価値に東京オリンピックがどのような影響をもたらすのか、注目していきたいところである。
img:PR TIMES