“オフィス緑化”が働き方改革の次の一手。健康経営ソリューション「COMORE BIZ」がもたらす効果とは?

身を削った長時間残業、理不尽なノルマを背負わされる、パワハラ、休日返上出勤など、そんな勤務形態は「働き方改革」によって、少しづつ減少しつつあり、これまでのような働き手のストレスや負荷が大きく減らされようとしている。

そしてこの改革は、働く場所自体の環境にも及ぼうとしている。勤務時間やコミュニケーションの条件がよくなったとしても、オフィス環境自体が従業員のストレスになってしまえば、まったく意味がないからである。

今回、パソナグループのパソナ・パナソニックビジネスサービス株式会社が提供する、高いデザイン性を有するオフィス緑化により、従業員のストレスを軽減させ生産性を最大限に高める健康経営ソリューション「COMORE BIZ」(コモレビズ)が、パナソニック株式会社の本社総務部オフィスに導入された。

植物で従業員のストレスを削減

COMORE BIZ(コモレビズ=Create Operation MORE + Busines)は、視界に占める植物の割合である緑視率とストレスの関係性を証明した研究結果により、植物の最適配置の算出法を実現しているという。

それにより、ストレス軽減に繋がる植物の選定と最適な緑視率を従業員一人一人が確保できる、科学的エビデンスに基づいた最先端のオフィス緑化サービスだ。

「効率的で効果的な従業員のストレス軽減」と、高いデザイン性による「リクルート効果や社員のコミュニケーション促進」の両面を期待することができ、社員の身体面と精神面での満足度向上によって、サステナブル経営に繋げることが狙いだ。

パナソニックは、従業員のストレスを軽減させ、リラックスしながらお互いがFace to Faceで濃密なコミュニケーションを取りやすい環境を整えるためにCOMORE BIZを導入した。

COMORE BIZは、「緑視率の最適解は10%~15%であり、人は視界に占める植物が多すぎても、ストレスを感じ、パフォーマンスが低下する」という研究結果に基づき、ストレスを下げる最適な植物の配置を決めるアルゴリズムを、日本テレネット株式会社との協業により実現した。上のグラフは、ストレス値の測定データであるが、これをみると、植物あり、あるいは植物+ハイレゾ音ありで、ストレス値が下がることがわかる。

ユーザーのワークスタイルを確認した上で、アルゴリズムを使用して、オフィスにおいて植物の効果が最大になるようマスター配置プランを設定。また、この配置プランは自己学習によって、より良いプランに進化するという。

そのため無駄なコストをかけずに最適なオフィス環境改善が可能となった。また、2018年4月には株式会社JVCケンウッド・ビクターエンタテインメントの空間音響デザインソリューション「KooNe(クーネ)」と協業し、「視覚」にとどまらず「五感」に働きかけることでオフィスで働く従業員の生産性を最大限に高めるサービスを目指す。

また、COMORE BIZは、設定された植物のマスター配置プランを踏まえ、デザイン性を備えてオフィス緑化をコーディネートする。

植物に使用するプランターや、植物自体の選定にもこだわり、プランターは、植物が美しくみえ、デスク上の空間に美しく調和するオリジナルプランターを使用。植物の選定は「快適性」と「機能性」に着目した。

植物の自然のパーテーションによる業務集中、植物の成長によるコミュニケーションの発生が期待できるコーディネートプランを、株式会社パーク・コーポレーションとの協業により、花屋で培ったノウハウを活かし提供する。

さらに、従業員のストレスを見える化し、対策が取れる環境を提供するという。ストレスレポートは、管理者と従業員それぞれに用意され、離職や業務効率低下の防止や、自らのストレス発生の予防を促す。また、最先端のITを駆使し、従業員のバイタルセンシング(生体情報の取得)による効果測定を行うことができる。

人が自然と触れ合うアマゾンの「The Sheres」

このようなオフィスの緑化による取り組みとしては、アマゾンが本社ビルの前に建設した「The Sheres(スフィア)」が有名だ。

米国シアトルの一等地、6番通りと7番通りにまたがるスフィアは、4階建てのドーム型建築だ。館内では世界中から集めた、4万本以上の木や植物が育てられている。

常に温度22度、湿度60%以上に保たれ、寒い季節でも心地よい暖かさとモイスト感を感じられる、癒しの空間だ。

アマゾンはこのスフィアを、従業員のワークスペースとして開放している。スフィア内にはラップトップを持ち込んで個人が作業できるスペースのほか、ミーティングスペース、カフェテリアなどもある。

スフィアは、「バイオフィリア」というコンセプトのもとに作られた。このコンセプトは、「人は自然と触れ合うと幸せになる」という概念で、1984年に米国エドワード・オズボーン・ウィルソン氏という学者が提唱したもの。ここ10年で急速に高まってきているという。

進みすぎた文明社会に求められる原点回帰

自然公園や山、海など自然の環境に身を置いたとき、「ホッとする」、「心が癒される」と感じた経験は誰しもあるのではないだろうか。

本来、人間は自然と共生することで生活してきた。現代のような文明社会になっても我々の遺伝子には自然に対する欲求が組み込まれているのだろう。

文明が進みすぎたともいえる現代では、ここでいったん今回のオフィス緑化計画のように原点回帰することが必要なのかもしれない。

img:PR TIMES , the spheres

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