視聴者とのコミニュケーション”が今後の購買体験のキーに。ライブコマースがアップデートする消費の形

従来のECサイトは実店舗をオンラインに移しただけのものと認識されることも多く、定番化と同時にあまり変化はなかった。そしてSNSやライブ配信の普及により動画配信とECサイトを組み合わせるライブコマースが、急速に成長を遂げている。

中国で生まれたライブコマースは、その独自の臨場感とユーザーと直接コミュニケーションができることが魅力であり、ライブ動画がトレンドであることも合わさり急拡大をしている市場である。

そして、現在そんなライブコマースは次の段階に進もうとしている。

ライブコマースブームが日本にも到来 エブリーとKDDIがライブコマースアプリ『CHECK(チェック)』をリリース開始

株式会社エブリー、株式会社KDDIは共同でライブ動画の商品紹介と販売を実施するライブコマースアプリ『CHECK(チェック)』の提供を開始した。

エブリーは4つの動画メディアを運営、料理からエンタメまで幅広いジャンルの動画を月間4,400万人以上に配信している。またKDDIは通信に加えてコマースや金融など広い地盤を持っている。今回はコンテンツ製作力とコマースや決済サービスとの融合により、ライブコマースアプリの提供が実現。

『CHECK(チェック)』ではライブ配信動画をみながら出演者が紹介する商品を出演者と直接コミュニケーションをとりながらその場で購入が可能なアプリだ。アンケートやクイズに回答することでクーポンを配布する機能なども随時追加する予定がされている。

ライブコマースは次世代へ突入。ブランドとインフルエンサー両方のファンを同時に獲得できるサービスの仕組みとは

日本でも注目が集まりつつあるライブコマースだが、世界ではライブコマースは次のステージに進んでいる。

アメリカライブコマースアプリ「ShopShops(ショップショップス)」はライブ配信の場所に特徴があり、通常のライブスタジオではなくインフルエンサーがブランドの店頭に出張し、ショップの中からライブ配信を行う。

インフルエンサーがショップに出向き、実際に試着した後に正直な感想を述べたり、視聴者の疑問や不安に答えながら商品の紹介を行う。ユーザーはその姿に自分を投影し、実際にショッピングをしているような感覚を楽しむことが可能だ。

インフルエンサーがショップに出向き、商品だけでなく、そのブランドについて解説するのもShopShopsの特徴だ。これにより、そのブランドのファン向けの「コンテンツ」としても指示を集めている。

ShopShopsはこの勢いのままさらに今後の活動の場を広げる。今秋にはパリやロンドン、ミラノのファッションウィークでの生配信を、2019年までには24時間いつでも閲覧可能な番組配信を行う予定だ。

便利になるショッピングとライブコマースの今後の展望

アマゾンなどのECサイトの登場により、実際に店舗に出向いて商品を購入する必要もなくなった。しかし、ファッション分野などは購入前にどのようなものかチェックしておきたいものである。

また動画配信が個人でも全世界に向けて可能なものとなり、なかでもYoutuberなどの登場で、動画での商品紹介というジャンルが確立され始めた。しかし、この場合は視聴者側に商品への質問があったとしても、リアルタイムに直接質問ができないというのが難点であった。

ライブコマースはこれらの点を見事に解消し、今後の新しいトレンドになることは間違いないだろう。より便利により簡単に、さらに商品にインフルエンサーという付加価値が付いた形での買い物体験が可能になってきている。

今後はさらに体験型に特化したサービスも登場してくるであろう。より容易でリアルに近づけたサービスが主流になっていくのだろうか。

img:PR TIMES

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