いまやすっかりドローンは我々の生活に密着したものになった。このため、あらゆる産業でドローンニーズが高まってきており、飛行経験豊富なドローンパイロットがさまざまな場面で求められている。なかでも農業分野でのニーズは高く、その活用に大きな期待が集まっている。

その期待の一翼を担うため、AI・IoT・ビッグデータプラットフォームのマーケットリーダーである株式会社オプティムは、ドローンパイロットシェアリングのサービスプラットフォームとして「DRONE CONNECT」β版を開始した。

作業内容に応じて最適なパイロットをマッチング

「DRONE CONNECT」は各種パイロット育成企業とアライアンスを組んでおり、飛行経験豊富なプロフェッショナルドローンパイロットを数多く有している。そのため、依頼する作業内容に応じて最適なパイロットがマッチングされるプラットフォームとなっている。

また、仕事の依頼からミッション完了までスムーズなサービスの提供に努めているという。このため、「DRONE CONNECT」には、ドローンパイロットにとっても柔軟な働き方で報酬が得られる、やりがいのある仕事との出会いの場となっている。

今回は、まず、β版として、農業分野において、ドローンを活用した農薬散布など、未来志向の農業従事者とプロフェッショナルドローンパイロットのマッチングから開始する。農業従事者が持つ圃場(ぼじょう)調査や作物の生育状況把握、農薬散布などの日々の悩みに対し、「DRONE CONNECT」を通じてプロフェッショナルドローンパイロットに気軽に依頼することができ、農業活動を効率的に行えるようにするのが狙いだ。

特長は、

  • 作業内容に応じたマッチング
  • 匿名でのフィードバック
  • 万全なパイロットのプロフィール管理

また、活用できる作業内容は、圃場・生育モニタリング、農薬散布、ピンポイント農薬散布となっている。

ドローンで撮影した画像による葉色解析サービスも

農業分野でのドローンの活用事例としては、株式会社スカイマティクスによる「いろは」がある。これは、ドローンによって撮影した画像を使った農業分野向けの葉色解析クラウドサービスだ。

ドローンにより撮影された画像は「いろは」にアップロードされることで、圃場内の位置に合わせて自動的に配置、記録される。

また、クラウドサービス上に用意された生育診断機能を利用することで、作物の生育状況や病気や害虫、雑草といった農地の状況などを画像ごとに記録することができる。これにより、毎日の葉色の確認を容易にするという。

また、それらの画像を位置情報に基づいて配置することで「雑草マップ」を作成することもできる。この雑草マップと同社の農薬散布ドローン「はかせ」を連携することで、ピンポイントに除草剤を投下するコストパフォーマンスに優れた農薬散布を行うことも可能となる。

このサービスで使用可能なドローンは、同社が開発する「X-S1(高画質カメラを搭載した全天候型の自律飛行クアッドコプター)」のほか、画像に位置情報を付与する機能を有する市販ドローンにも対応している。このため、手持ちのドローンを使ってすぐに利用することができるのも特徴だ。

今後は建設現場やインフラ・プラントの測量・検査にも

これまではドローン自体の性能に依存したサービスが多かったが、今回の「DRONE CONNECT」は、ユーザーと操作するパイロットをマッチングさせるという新しいサービスだ。

同社では今後、建設現場やインフラ・プラントでの測量・検査など、さまざまな産業での活用を進めていく方針だという。このサービスが人がり、さらにドローンが我々の身近なものになることを期待したい。

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