現在、インターネットが家庭で普及している中、旅行をする際にインターネット検索で旅行をさがしたとき、上位に表示されるのは概ね大手旅行会社のウェブサイトである。
グーグルを主とした検索エンジンにとって上位に表示されやすいウェブサイトは、ユーザーにとって有益なコンテンツと判定されているが、検索したキーワードについて関連した情報量が多いサイトであり、ドメインパワーなども関係してくるため、零細企業や個人の情報が消費者に届くことは難しく、実際に求めている情報と違うものが表示されてしまう場合もあるだろう。
そんな中、Triipは、ブロックチェーンを活用した新しい旅行マッチングサービスのネットワーク「Triip Protocol」を構築し、旅行者にとってより有用な情報が提供されるサービスを今月から運用を開始する運びとなった。
個人の特定されない情報を旅行者へ直接届けることが可能なサービス
ブロックチェーンをベースとして作られた「Triip Protocol」上では、それぞれが匿名性を高めながら直接的に相手と接触することが可能である。
旅行者が飛行機の予約をした場合、その飛行機の目的地にあるレストランや現地旅行会社は、旅行者に向けて直接メッセージを送ることができ、旅行者は匿名であるため、業者の手に個人情報が渡ることがない仕組みになっている。業者にとっては、サービス申込み確度の高い人だけに絞って、従来よりも費用対効果の高い広告を打つことができるようになるのである。
また、旅行者によるサービスへのレビューは旅行会社にとって価値ある情報であるため、旅行者はTriip Protocolを通じてレビューの利用料を得ることができる。旅行協会や政府などの第三者機関もTriip Protocolを通じ利用料を支払うことで、個人の特定されない情報を参照し、研究に役立てられるようになる。
Triip Protocolの特徴としては下記の通りである。
- ブロックチェーンの専門知識がなくとも利用可能
- 旅行者の情報が常に更新され続けた最新の状態となっている
- 合意がなければ個人情報を渡すことのない、非中央集権的ネットワーク
- 旅行者と旅行業者との間に立つ中間業者が不要となり、中間業者への手数料支払い分が割安となる
- 従来競争力のなかった零細事業者や現地住民が、旅行者へ直接アピールすることが可能に
旅行業界にブロックチェーン革命が起きる
ブロックチェーン技術は、今や旅行業界も大きく揺るがす力を秘めている。
大手の航空会社やホテル運営会社などが、エクスペディアやアマデウスなどの仲介業者抜きで事業を展開したり、顧客情報をより適切に入手できる手段が得られるのでサービスの勢いは増していくことであろう。
旅行する側も、余計な仲介手数料などを支払わずに快適な旅行ができるようになる可能性があるのでWinWinの関係が構築するできるかもしれない。
img:PR TIMES