VR動画とは、まるで自分がその場にいるかのような仮想空間への没入感を体験できる動画のこと。この技術が今、ゲームやビデオ、アニメといったエンターテインメント分野やスポーツ観戦やライブなどに革命をもたらそうとしている。
VRが盛り上がりをみせるなか、Supership株式会社とKDDI株式会社はVRを活かした、スタジアム観戦VRプラットフォーム「XRstadium(エックスアールスタジアム)」の提供を開始した。
あわせて、提供コンテンツ第一弾として、日本プロ野球パシフィック・リーグ2018年シーズンにおける2018年7月27日以降の30試合以上を「パーソル パ・リーグTV VR」(パシフィックリーグマーケティング株式会社による提供)として3次元でのリアルタイムライブ中継および、ビデオ配信を行う。
あらゆる場所にスタジアムの臨場感が目の前に
このサービスは、スポーツや音楽などをスタジアムで観戦する体験を、仮想現実技術を用いて、自宅などのスタジアム外からVR空間で楽しむことを可能にしたスタジアム観戦VRプラットフォームだ。
VRにおける空間伝送のための通信技術、撮影技術、UI/UXでのリアリティ感の再現などの課題をSupership独自の技術で解決し、スポーツ・音楽などを3次元のリアルタイム中継を通じて、あらゆる場所でスタジアムでの臨場感あふれるエンターテインメントを楽しむことができる。
具体的には
- テレビ中継では見られない複数アングルのVR視聴独自の迫力映像を観戦中に自由に切り替えが可能
- 一部アングルには「Picture in picture」による1画面で複数アングルの映像配信と、全アングルで試合解説音声を配信
- 同じ試合を観戦しているユーザー同士でコミュニケーションできるアバターと音声認識システムを使用したテキストチャット機能を搭載。
- 遠くにいる家族や友人がアバターで隣席に表示され、音声会話もでき一緒に観戦できるコミュニケーション機能を搭載。
といった機能を持つ。
提供コンテンツ第一弾の「パーソル パ・リーグTV VR」では、VR空間の観戦用に撮り下ろした複数のカメラアングルを提供し、「XRstadium」のユーザー自身のタイミングで自由に切り替えて観戦ができるほか、試合の速報や選手情報、シーズンの成績などの情報を閲覧することができる。
また、VR空間内においてもスタジアムでの観戦と同様に、離れた場所にいる家族や友人と音声で会話を楽しみながらスポーツのライブ観戦が可能となる。
さらに、同コンテンツは、インターピア株式会社と株式会社ejeが運営する常設型VRコンテンツ視聴体験サービス「VR THEATER」にも配信を予定している。両社がサービスを提供する、株式会社ヴァリック運営の複合カフェ「快活CLUB」全356店舗(2018年7月25日時点)において、KDDIが提供するシステムとVR機器により楽しめる70作品以上が見放題の『「VR THEATER」見放題プラン』にて新しいスポーツ観戦が楽しめるようだ。
『「VR THEATER」見放題プラン』は、「VR THEATER」で、KDDIが提供するシステムとVR機器により楽しめる70作品以上が見放題のVRコンテンツサービスだ。
遠隔ライブVR配信プラットフォーム「LiVRation」
冒頭でも述べたようにVR配信プラットフォームが盛り上がっている。それは、スポーツ観戦だけではなく、音楽ライブでも同様だ。その中の一つである株式会社アルファコードの遠隔ライブVR配信プラットフォーム「LiVRation(ライブレーション)」は、ライブの熱気をそのままVR空間に取り込み、様々な角度から観覧し、かつ、音響を自由にカスタマイズして楽しめる。リアルタイムストリーミングに対応したネットワークシステムである。
ライブや演劇、スポーツ観戦を遠隔で楽しめるのはもちろんのこと、様々な角度から観覧し、かつ音響を自由にカスタマイズできるという。
そのため、距離や時間、会場のキャパシティなどによって参加を諦めなければいけなかったファンがそのライブをVR空間において観覧できる。
また、映像だけではなく、音にもこだわっている。西日本電信電話株式会社が提供するハイレゾ音源ストリーミング技術により、ライブ会場で聞こえる音を忠実にVR空間内で再現するという。
生活のあらゆる面に浸透してくるVR
VRの活用が期待される分野はスポーツやエンターテインメント分野だけではない。それは、観光、医療現場、教育、不動産、人材採用、ネットショッピングなど、多岐にわたる。
これにともない、デバイスやゴーグル、ヘッドセットといったハード面でも高性能化が進んでいる。VRは今後、我々の生活のあらゆる面に浸透してくるだろう。
img:PR TIMES , ALPHA CODE