通信機能を装備し、人々の生活をより豊かにできるコネクテッドカーは、世界的に注目されている。
日常生活の中で自動車による移動の機会が多く、滞在時間も長いユーザーにとって、自動車は自宅やオフィスに次ぐ第2、第3の生活空間になるときが近づいてきている。
世界初、28GHz帯対応アンテナで5G通信を実現
NTTドコモ、AGC、エリクソン・ジャパンは2018年7月25日、5Gコネクテッドカーの実現に向けて、「車両ガラス設置型アンテナ」（オンガラスアンテナ）による5G通信に世界で初めて成功したと発表した。
オンガラスアンテナは、AGCが新たに設計及び開発を行ったガラス面に設置できる28GHz帯対応の5Gアンテナになっており、外観からみえにくく、車両のデザインを損なわずに設置できるという特徴がある。
また、茨城県の国土技術政策総合研究所で行った実証実験では、オンガラスアンテナを設置した車両に対し、電波を特定方向へ集中させる「ビームフォーミング機能」や通信速度を向上させる「MIMO機能」を利用した5G通信を実施。
約100km/hで走行中の車両との間で、最大8Gbpsの通信に成功した。同実験に使用した周波数は、遠方まで届きにくいという課題があったのだが、オンガラスアンテナが車両内での電波の受診を可能にしたのだ。
コネクテッドカーの実現にむけた挑戦 -オンガラスアンテナで５Ｇ通信に成功-
5Gコネクテッドカーによる生活の変化
今後も5Gコネクテッドカーの実現を目指して車載通信モジュール等の幅広い環境における5Gの活用に向けた取り組みを進めていくようである。
2019年後半に次世代高速通信「5G」の商用化が始まるといわれており、予定通りに進めばコネクテッドカーそのもの、あるいは周辺の交通インフラがコネクテッドカーによって、快適に使える環境も広がることが予測されるであろう。