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現代では、ウェブページ・SNSのいたる箇所にこれでもかとデジタル広告が表示されている。デジタル広告は、マーケティングの重要なツールとして君臨していることは間違いない。
その一方で広告費の高騰や、ユーザーにとって全く興味がない広告が数多く表示される点など、デジタル広告には問題も山積している。ウェブページやSNSの閲覧、動画の視聴を妨げるデジタル広告に嫌悪感を抱くユーザーも少なからず存在するだろう。
そんな中、広告主とメディアを直接つなげ、広告を見る側のユーザーにもメリットがあるという広告プラットフォーム「Kind Ads(カインドアズ)」が日本に初上陸した。
メディアが広告主へ直接アクセスできる広告プラットフォーム「Kind Ads(カインドアズ)」とは
BaseLayer株式会社が日本向けのPR・マーケティング・コミュニティマネジメントの担当を務める、「Kind Ads(カインドアズ)」が日本初上陸を果たした。Kind Adsは、イーサリアムブロックチェーンを活用する次世代の広告プラットフォームだ。この広告プラットフォームが新しいのは、メディアが広告主へ直接アクセスできる仕組みを用意し、両者が直接つながる点にある。
これまでのデジタル広告では仲介者が存在し、30%以上の仲介手数料が発生するのが一般的だった。しかしKind Adsでは仲介する業者が介在せず、中抜きの心配がない。結果、広告主は広告宣伝費の節約ができる上、メディアがトークンとして受け取るフィーもこれまでより多く、なおかつ速やかに受け取ることができるようになる。
またKind Adsでは、ユーザーによりどれだけ信頼されたかでメディアをランク付けする。このランクと専用のスコアによって広告主はメディアを選別し、最も広告効果が高いと思われるメディアにて広告を表示させることが可能だ。
Kind Adsは広告を見る側のユーザーにも利益をもたらす
Kind Adsの利用は、広告を見る側のユーザーにとってもメリットがある。
これまでのデジタル広告では、ウェブなどにユーザーにとって興味のない関連性の低い広告が表示されることも日常茶飯事だった。
たとえばGoogleでは、不要な広告を消す「リマインダー広告をミュートできる機能」を提供している。これはGoogle広告の右上にある「×」ボタンをクリックすることで、その広告を表示させないようにする機能だ。
Googleがこの機能をリリースして以来、ユーザーから表示された広告が、関連性がないとフィードバックされた数は50億件にものぼるという。Googleはこのフィードバックをもとに100万件もの不要な広告を、自社の広告ネットワークから排除した。
一方のKind Adsでは、ブロックチェーン技術がもつユーザーのプライバシーとデータの保護力を活用し、ウェブ閲覧の際に無関係な広告が表示されるのを予防する。これによって、自身にとってみる価値がない広告がウェブに表示されるストレスを軽減できるだろう。
さらに、ユーザーは広告の最適化のために使われるプッシュ通知を受け取ることに同意すれば、トークンとしてフィーを受け取ることが可能だ。トークン化された報酬プールは、メディアや広告をみるユーザー、さらにはアプリパートナー(※)に毎日割り振られる。
※広告掲載を実現する技術の提供者のこと
ブロックチェーンを用いた次世代の広告プラットフォームが他にも登場
AiBC Limitedが運営する「EARNET」も、ブロックチェーンやAIを活用する次世代アフィリエイト広告プラットフォームとして注目だ。
EARNETでは従来人手に頼っていた広告成果の判定について、広告成果のブロックチェーンへの記録とAIによる判定に置き換える。結果、コストの削減やトークンによる報酬の支払い即時化を実現した上で、広告の成果判定に残る不透明性も排除。さらにEARNETを利用すれば、Kind Adsと同様に、仲介者に対する手数料が発生することもない。
次世代の広告プラットフォームによって、デジタル広告は広告主・メディア・ユーザーの三者にとって快適なものに生まれ変わるか
ブロックチェーンやAIといった新しい技術を採用した次世代の広告プラットフォームにより、デジタル広告は生まれ変わろうとしている。
新しい広告プラットフォームを利用することで、広告主は広告宣伝費を節約できるとともに、掲載する広告の最適化の恩恵を受けることが可能だ。一方、メディアは今までより多くの報酬を速やかに受け取ることができるようになり、広告を見る側のユーザーも不要な広告を見る機会が減少する上に、広告閲覧によって報酬が得られるようになる。
高い広告宣伝費や関心がない広告がウェブ上に大量に表示されるストレスなど、デジタル広告ではさまざまな問題も顕在化している。
新しい広告プラットフォームによってこれらの問題が解決され、広告主・メディア・ユーザーの三者にとって快適なものに生まれ変わることを期待したい。
img:PR TIMES