スキマ時間でなく“勤務時間”がカギ。新たなビジネスモデルを打ち出す「SPICEMAIL」

通勤時間や休憩時などのスキマ時間をターゲットとしたビジネスモデルはさまざまな形で増加してきた。

その例としてはVODやソーシャルゲームなど、スマホ向けコンテンツが最たる例だろう。ただし、スキマ時間に比べて圧倒的に長いのが勤務時間であり、その時間に効果的なプロモーションをうてるとしたらどうだろうか。

株式会社SALT&PEPPERは、受信企業の従業員が無料で社割を受けられ、配信企業が企業内個人のビジネスドメインアカウントに対して告知できる『SPICEMAIL(スパイスメール)』の本格提供開始に伴い、受信企業、配信企業の募集を拡大すると発表した。

受信は無料。勤務時間に約1万人へ送付が可能

一般的に社割と呼ばれるような、ファミリーセールや取引先からの優待などは、メーカーなど生産を行っている企業や、大手企業特有のものであるケースが大半だ。

生産に携わっていない企業や、従業員数もそれほど多くないスタートアップでも、平等にメリットを受けられることで、採用やリテンションなどにも寄与できる可能性が生まれると同社では考えているという。

一方、「お茶の間時間」→「通勤、通学時時間」と、人々のスキマ時間に対してさまざま企業がプロモーションに取り組んで来た。

スキマ時間と比較した場合、働く人に限った際は、1日の中でより長い時間を費やすのが「勤務時間」だ。この時間帯に自社サービスのユーザー候補に接触できることは、大きな価値につながると同社では考え、SPICEMAILの開発に至った。

SPICEMAILは、企業の全従業員や、特定の部署などに対する一斉メールを活用し、従業員満足度につながるメールを配信する。受信希望企業様は無料で登録が、配信希望企業は、開封率の高い企業ドメインのアドレスに対してプロモーションが可能となる。

具体的な特徴は、受信希望企業については以下の通り。

配信希望企業については、

今回行ったテスト配信実績としては、

などがある。

今後の展開としては、受信企業の募集は一定期間で締め切る可能性があるという。また、送信企業には一定期間キャンペーン料金を用意する方針だ。

待ち時間にコインランドリーするというサービスも

消費者の時間に対し、視点を変えた形でプロモーションにつながるサービスの一例を紹介しよう。

ファミリーマートが展開するコインランドリー「Famima Laundry」だ。「Famima Laundry」は、ファミリーマートとコインランドリーサービスを融合させた店舗形態だ。

3月には千葉県市原市に「Famima Laundry市原辰巳台西二丁目店」をオープンした。ここは、24時間営業で、コンビニエンスストアと併設しているため、洗濯中にイートインスペースで快適に待ったり、買い物ができるというのが大きな特徴だ。

また、スマホで店内の洗濯機・洗濯乾燥機・乾燥機1台ごとの稼働状況や予定終了時間が確認できるため、空いている時間帯を見計らって来店することが可能だ。

さらに、大きな窓を取り付けた、広く明るい店内設計にしており、また、隣にはファミリーマート店舗があるため、女性や1名客にも安心して利用できるという。

時間資本主義がもたらすビジネスモデル

企業による消費者の時間にフォーカスしたビジネスモデルが増えている。消費者のスキマ時間を有効に利用するビジネスモデル近年増えつつあるが、勤務時間をターゲットにした事例は他にあまりないだろう。

時間という価値が見直される中、消費者一人あたりの24時間に対して、企業はどのようにアプローチを行っていくかが、今後の事業展開の鍵になっていくだろう。

img:PR TIMES , FamilyMart

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