都心部で仕事をしているビジネスパーソンの抱える問題とはなんだろう?おそらくすぐに思いつくのは通勤ラッシュの混雑や、家賃の高さなどだろう。しかし、それ以外にも「ランチ」の問題もある。
企業の密集した都市部であればあるほど、ランチ時になると「昼食難民」と呼ばれる行き場のないビジネスパーソンたちであふれかえる。そういった昼食難民の救世主になるかもしれない新しいサービスが登場した。
株式会社RYM&CO.は、都心部で働くビジネスパーソンを対象とした月額定額制ランチテイクアウトサービス「POTLUCK(ポットラック)」を2018年夏~秋頃より、一部エリア(渋谷、恵比寿、代官山、表参道)にてサービスのβ版を提供開始する。
これに伴い本日2018年5月23日から、ユーザーおよび飲食店の事前登録を開始した。
ランチタイムの混雑からの解放
POTLUCKは、30日間有効のチケットを月額料金で購入することで、さまざまな飲食店のランチがテイクアウトできるようになるサービスだ。ユーザー側にとっては、「お昼はどこも混んでいてゆっくり過ごせない」というランチタイムの混雑から解放されるポジティブな可能性を秘めている。
事前予約制で待ち時間がないのが特徴で、ユーザーの事前登録はこちらから可能だ。
飲食店側は、掲載するメニューを決めて登録するだけで掲載が可能となり、テイクアウトの予約受付を行うことができる。契約後、テイクアウト専用の容器を無料で届ける。売上は、サービス側からまとめて振込となるため、商品受け渡し時のお金のやりとりが不要だ。
テイクアウト当日の朝には予約が確定するため、ピーク前に準備を行うことで、少ないオペレーション負荷で売上の向上が見込め、予約の取りこぼしを防ぐことができるという。
また、デリバリーと違い店舗まで顧客が足を運ぶため、宅配のコストを心配することもなく、さらにはコミュニケーションや店舗認知の機会を作ることができるとしている。
飲食店の事前登録はこちらから可能。
株式会社RYM&CO.は、「飲食店とお客さんの関係を、もっと、あたたかく。」をモットーに「POTLUCK(ポットラック)」を運営している企業だ。代表取締役の谷合竜馬氏はこう語っている。
「飲食店のオペレーション負荷を減らすことで、お客さんとコミュニケーションをする為の“余白”を作り、オフィス街で働く人々にとっては、充実したランチタイムを過ごす為の“余裕”を作ることで、「お客さん」と「店舗スタッフ」という関係性を、もっとあたたかい「人と人」の関係性に変えたいと思います」
「健康」をキーワードにしたポップアップ社食とは
このほかにもビジネスパーソンの食を救おうというサービスがある。今最も注目されているのが「ポップアップ社食」だ。ポップアップとは「突然現れる」の意。ポップアップ社食は、社員食堂のない中小企業などを対象に、必要なときだけ調理スタッフが来社し、いつものオフィス風景を社食に変えてくれるサービスだ。
ここ数年でスポットライトが当たるようになったビジネスだが、2017年に入り、その勢いは加速。これまで個人向けに行ってきた料理代行サービスを、法人向けにアレンジしたサービスが次々とローンチされている。
仕出し弁当と違う点は、ポップアップ社食が提供するのは食事だけではない。評価を得る背景には健康経営の視点が存在するのだ。
ポップアップ社食が脚光を浴びる背景には、企業の「健康経営」への関心の高さがうかがえる。健康経営とは、スタッフの健康状態と組織のパフォーマンス向上とに深い関連性があるという経営的視点を持ち、企業が戦略的にスタッフの健康管理を実践する経営手法だ。
具体例としては、家事代行サービスを提供する株式会社CaSyが2017年9月法人向けにスタートした料理代行サービス「出張型社員食堂」がある。
同サービスでは、中小企業やスタートアップなどを対象に、家事代行スタッフがポップアップで社食を提供する。キッチンがないオフィスでも、空いたスペースに簡易コンロを並べ、即席キッチンを用意。準備から片付けまでに要する時間はおよそ3時間ほどだという。
また株式会社おかんでは、企業に冷蔵庫や専用ボックスを設置し、健康的な総菜やスープ等を常備するサービス「オフィスおかん」を展開している。「さばの味噌煮」「ひじき煮」「玄米ごはん」といった食事を、1品100円からいつでも購入できる。
同社は企業の仕事と食事のバランス=“ワーク・フード・バランス”の改善を推進するため、2014年から法人向けサービスを開始。
約3年で導入企業は300社を超えたという。2016年からは、サービスエリアを東京23区外へも拡大。現在は千葉、川崎、横浜などで社食サービスを提供している。
原点回帰する「食」
これまで、忙しすぎて「食」もろくにとれないといった経験をしたビジネスパーソンは多いだろう。かつては「忙しくて昼飯も食っていないよ」といった声がよく聞かれたものだ。そして、聞いたものは「すごいねぇ」といったある種の賛美のような返事をしたものだった。
しかし、それは大きく変わろうとしている。「余裕」や「健康」といったものは、いわば「食」の原点だ。「働き方改革」は「食」をも原点回帰させようとしているのだ。
img: PR TIMES