都心と地方にある歴然とした教育格差。受験生とその親の大多数が「地方の受験生は不利」と感じると回答

都心と地方には隔たりがある、そう感じることは誰しもあるだろう。情報量にファッション、さまざまなトレンドなど、どんな分野でも格差がある。それは教育分野だったとしても同じようだ。

株式会社シンドバッド・インターナショナルが運営する「家庭教師メガスタディオンライン」は、全国の大学受験生(高校生)とその保護者を中心に「首都圏と地方の教育格差についての意識調査」を実施した。

その結果、83.6%が「都会と地方で格差を感じる」と回答したことが明らかになった。今回はこの調査結果をもとに首都圏と地方での教育格差をご紹介する。

8割以上が首都圏と地方で教育格差を感じる

この調査は、2018/3/1~4/30に実施され、サンプル数は大学受験生本人が79件、保護者が92件、合計171件。回答者の地域は北海道・東北11.8%、北関東7.1%、首都圏14.1%、北陸甲信越9.4%、東海11.1%、関西21.6%、中国・四国6.6%、九州・沖縄17.7%であった。

まず、「首都圏(東京・神奈川・千葉・埼玉)とそれ以外の地域で、教育環境(予備校・塾の充実度、講師のレベル、情報など)に差はあると思いますか?」という質問に対しては、実に8割以上が「差を感じる」と回答した。

このうち「かなり差がある(かなり不利)」が40.9%、「多少差を感じる(多少不利)」が42.7%と、相当割合の大学受験生とその親が「地方の受験生は不利」と感じている実態が明らかになった。

具体的にどういう点が不利かと思うかという質問に対しては、「講師のレベル」、「そもそも予備校や塾が少ない」「受験情報がない」などの回答が多く寄せられた。

さらに、「地元の予備校・塾に不安はあるか?」という質問項目に対しては、約7割の高校生・保護者が「不安がある」と回答した。

内訳を細かくみると、「かなり不安がある」が19.3%、「多少不安がある」が49.7%という結果になり、地方の受験生の大多数が地元の予備校・塾に不安を抱えている実態が明らかになったとしている。

「プロの家庭教師」がオンラインで教えるメガスタディ

今回調査を行った「家庭教師メガスタディオンライン」は、2017年からスタートした教育業界初の本格的オンライン家庭教師サービスだ。

最大の特徴は、講師が大学生ではなく、教えることを本業としている20代~60代の「プロの家庭教師」たちであることだ。同社に登録する講師数は15,000名を超える。

これまでは実力があってたくさん教えたくても、距離や移動時間の問題から教えられる子供たちへの人数に限界がある講師がたくさんいた。

インターネットで教えるのであれば、移動時間もかからず、地理的・時間的な制約もなく、これまでよりたくさんの子供たちを指導することができるようになる。しかも、通信衛星などの一方的な授業ではなく、志望校に合わせたオーダーメイドの受験指導を行うことができる。

ただし、ひとつ大きな課題だったのは、実際に教えるのと同様の教育環境をインターネット上で再現することだった。この点は単に顔と音声が映れば指導が成立する「オンライン英会話」と大きく事情が異なる。

通常のリアルの家庭教師の指導時と違って、オンライン上の家庭教師では、生徒と講師の手元両方を2画面で写し出すとともに、テキストなどの他画面への切り替えも違和感なく行える技術が必要だからだ。

同社ではこの課題をクリアし、リアルで教えるのと遜色ない教育システムをつくり上げることに成功。初期時点では、私立大学の受験対策に絞った。

このオンライン家庭教師サービスは講師・子供たち双方に大きなメリットがあり、サービス開始後、地方都市で受験を間近に控える子供をもつ家庭から多くの依頼があるという。

受験生のモチベーションを引き上げ、偏差値を短期間で伸ばすノウハウを持ったプロ講師が、完全マンツーマンで受験対策を行う。初年度には全国約300家庭に導入し、売り上げは約3億円を見込んでいる。

オンラインの進化は教育分野に変化をもたらすか

この調査では、8割が首都圏の地方の教育格差を感じており、地方在住の受験生の7割が地元の予備校・塾に不安を感じていることがわかった。

現在は、地方の過疎化が進んでいる一方で、都会には人口が集中する傾向にある。このため、地方、特に人口が極端に少ない地域と都会では教育環境が大きく異なるため、このような結果になるのは当然だろう。

しかし、オンラインの進化は我々の生活に大きな変化をもたらした。たとえば、情報の入手については、もはや都会も地方もまったく差がないと言える。また、店舗がなくても、欲しい商品を簡単に手に入れることもできる。教育分野についても、すでにメガスタディのようなサービスも登場しており、今後は格差も解消されていくことに期待したい。

img: PR TIMES

モバイルバージョンを終了