訪日外国人向けチャットサービス「Bebot」が東京駅でサービス開始。AIを活用したサービスが掘り起こす需要とは?

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ビジネスツールとして欠かせないChatWorkや、利用者の多いLINEアプリのビジネス向けツールLINE WORKSなど、チャットサービスを利用する機会は年々増えているのではないだろうか。

最近話題にあがることも多い「働き方改革」の推進にも伴って、ビジネス上でもチャットサービスによるコミュニケーションが多くなって来ている。

チャットサービスが活用されるのはビジネスシーンだけではない。株式会社ビースポークがリリースしているスマートフォン用アプリ「Bebot(ビーボット)」は、訪日外国人向けのAI(人工知能)チャットコンシェルジュサービスだ。

その「Bebot」が、2018年3月21日より東京ステーションシティが運営する東京駅エリアでサービスを開始した。

「Bebot」は、旅行中のお役立ち情報を英語と中国語でいつでも無料取得可

「Bebot」は、2016年に世界で初めて訪日外国人向けコンシェルジュ業務を、AI(人工知能)で対応を可能にしたスマートフォン用チャットボットサービス。「ガイドブックを超える体験」をコンセプトに、 世界トップレベルの開発者や研究者により開発された。

これまで訪日外国人は、新幹線の乗り方や周辺の観光スポットなどを、ガイドブックやインターネットで「検索」する必要があったが、「Bebot」は訪日外国人が今まさに欲しい情報を、24時間365日リアルタイムに英語や中国語のチャットで返すことが可能だ。利用者は、自身のスマートフォンのブラウザ画面を通じて「Bebot」を利用することができる。

駅施設でのAIチャットボットサービスの導入は世界初

「Bebot」はこれまでに国内外の宿泊施設や成田国際空港などで導入されているが、今回の東京駅が駅施設での導入として世界初となる。

東京駅は一日の乗車人数が約40万人に上り、近年、外国人利用者の増加が顕著な東京の表玄関。「新幹線の乗り方は?」「駅構内のコインロッカーの位置は?」など、訪日外国人の質問に窓口のスタッフがひとつひとつ回答するのは労力がかかる。

「Bebot」が導入されれば、訪日外国人が欲しい情報をすぐにAIがチャットで答えてくれるので、大幅な窓口の案内業務の軽減に期待される。さらに、「Bebot」チャット内で利用者に口コミ投稿を依頼することもでき、施設利用者の満足度を飛躍的に向上させることになるだろう。

多言語化の動きは他の分野でも

従来われわれが利用しているツールの多言語化の動きは、チャットサービスに限らず他分野でもさかんにおこなわれている。

たとえばDeaps Technologies株式会社がリリースした「chizco」は、AIを活用し、英語・中国語・韓国語に対応し次世代型スマート観光マップだ。

「chizco」はインバウンドで日本に訪れる海外子観光客向けに、観光地やグルメといった定番スポットから、ガイドブックに載っていない穴場スポットまでを表示し、利用者は近い順にみつけて訪れることができる。

2020年東京五輪を見据えて多言語対応など機能性の向上にも期待

現状、「Bebot」は英語・中国語の二ヶ国語に対応しているが、2020年に東京オリンピックが開催されれば、英語圏・中国語圏以外の外国人が観戦や観光に訪れることは容易に想像できる。

オリンピック開催までの残り2年、「Bebot」がどこまで能力を向上させることができるか、多種多様な要望に答えることができるかという点は今後の課題となるだろう。

さらに、「chizco」に代表されるように、従来われわれが利用しているツールを多言語対応していくことは、観光客のリピート率向上はもちろん、新たなビジネスチャンスを生む可能性もある。

東京オリンピックをきっかけに、AIを利用したサービスがどこまでビジネスの可能性を追求することができるのかにも注目したい。

img: PR TIMES

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