ビジネスマンであれば、決済業務がなければどんなに楽なことか、と考えたことはないだろうか。この年度末の時期であればそう思うのはなおさらだろう。

そう、決済業務はビジネスマンのストレスになっていることが多いのだ。そして今回、決済業務がやりたく仕事ワースト10のトップになったという調査結果が出た。今回は株式会社ネットプロテクションズが行った「決済業務に関する実態調査」の結果をご紹介する。

一部のみのアウトソースでは抜本的な改革には至らない

年度末になり、多くの企業が業務の棚卸し・整理・改善に取り組む時期になった。それに伴い、特にバックオフィス業務に関して改革を行う企業のニュースも増えてきている。

ネットプロテクションズの「決済業務に関する実態調査」では、決済業務においても8割以上の企業が業務の一部をアウトソースしているという結果が出た。

しかし、決済業務の一部をアウトソースしていても、決済がコア業務ではない営業や経営関連職の人が年間約20日分のリソースを決済業務に費やしていることも同時にわかった。

このことから、「働き方改革」への関心が高まっていることもあり、決済業務をアウトソースして生産性を上げることは一般化しているものの、一部のみのアウトソースでは抜本的な改革には至らないという現状が見て取れたとしている。

決済に紐づく業務がワースト10のうち5つを占める結果に


n=515、MA

具体的にみていこう。まず、「あなたができればやりたくないと思う業務はどれですか。」という問いに対して、1位に督促・回収、2位に貸倒処理(倒産処理&事後対応)、3位に顧客との支払い条件の調整がそれぞれランクインした。

また、6位に与信、10位に経理担当とのコミュニケーションがランクインするなど、決済に紐づく業務がワースト10のうち5つを占める結果となった。決済業務は心理的に大きな負荷をかけていることがわかる。


“わからない”の回答を除く、n=128、MA

次に、「あなたがメインでお勤めの会社での決済業務において、現在、外注している業務は何ですか?」という問に対し、決済業務にあたる項目(与信、請求、回収、貸倒処理)をひとつでも選択した人の割合は82.8%に上った。

その中ですべてを選択した人の割合は4.7%に留まり、78.1%は一部の決済業務のみアウトソースしていることがわかった。

アウトソースという概念は一般化してきたものの、一部のみのアウトソースに留まり、決済業務を自社から「なくす」選択肢を取る企業はまだまだ少ないことがうかがえるとしている。


n=420、MA

また、「あなたがメインでお勤めの会社で行うことのある業務において、自分で集中して取組みたくない業務はなんですか?」という問に対し、決済に紐づく業務にあたる項目(経理担当とのコミュニケーション、顧客との支払い条件の調整、与信、督促・回収、貸倒処理(倒産処理・事後対応))をひとつでも選択した人の割合は93.8%に上った。

「やりたくないと思う業務」ランキングも踏まえると、自分のコア業務ではない決済業務はできればしたくないという意向が垣間見れる。


n=272、MA

「担当のお客様に対し、支払督促や回収業務を行った経験はありますか。」という問に対し、少なくともいずれかを選択した人の割合は約82%に上った。

現状は「したくはないが経験する人は多い」がほとんどだ。


平均労働時間:n=515、FA / 決済に紐づく業務:n=420

「あなたがメインでお勤めの会社での、あなたの1日あたりの平均労働時間はどれくらいですか。 残業時間も含めてお答えください。」という問に対しての回答の平均値は9時間になった。

また、「あなたがメインでお勤めの会社で行うことのある業務全体を100%としたとき、それぞれの業務時間の内訳をお答え下さい。」という問に対し、決済に紐づく業務にあたる項目(経理担当とのコミュニケーション、顧客との支払い条件の調整、与信、督促・回収、貸倒処理(倒産処理・事後対応))の平均投下時間割合は7.6%となり、1日に決済に紐づく業務にかかる平均時間が約40分ということがわかった。

これは年間で換算すると20営業日分になる。ここまでの質問も踏まえると、決済に紐づく業務には心理的・時間的な負担が大きくかかっていることわかる。いすれにしても、決済業務は多大なストレスになっているのだ。

生産性を向上させる企業間後払い決済サービス「NP掛け払い」

ネットプロテクションズでは、このような状況に対応すべく、請求業務とリスクをなくし生産性を向上させる企業間後払い決済サービス「NP掛け払い」を提供している。

NP掛け払いは、与信、請求書発行から回収・督促、そして未回収リスク保証まで、掛け売りのすべてを代行するBtoB・企業間決済サービスだ。

  • 決済業務にかかる時間が全社で月トータルわずか10分になる
  • 決済業務にかかわっている社員の人数が1人になる

といった特徴を持ち、決済業務にかけている全社員の時間をすべてコア業務に集中することを目指している。

代表取締役社長の柴田紳氏は
「このサービスは、決済の全業務プロセスをオートメーション化できる。このため、社内業務を大幅に軽減することができる」
と語っている。

決済業務をアウトソーシングし生産性の向上を目指す

この調査で決済業務が従業員に大きな心理的負担を与えているのみならず、企業の生産性にも大きなマイナス影響を与えていることが分かった。

ネットプロテクションズの狙いは、これら決済業務をフルでアウトソーシングし、生産性を上げようというもの。同社は、今後も、リアル店舗での利用が可能なスマホによるカードレス決済「atone(アトネ)」のサービス開始を6月に控えており、決済サービス事業を積極的に展開していくという。

img: PR TIMES , NP掛け払い
cf: 東洋経済オンライン