“訪日外国人旅行者”と“地元ガイド”をマッチングする。地元の人を最大の観光資源ととらえるインバウンドサービス

東日本大震災をきっかけに訪日外国人の数は2011年に落ち込んだが、その後は2017年まで訪日外国人数は増加し続けている。

日本政府観光局(JNTO)の推計によると、2017年11月の訪日外客数は前年同月比26.8%増の237万8,000人で、11月として過去最高を記録したという。そして、2020年には東京オリンピック・パラリンピックが控えており、今後もおそらくさらに訪日外国人の数は増加していくことだろう。

このような背景をうけて、inSky株式会社は日本を訪れる外国人旅行者と国家資格である通訳案内士を持つガイドとをマッチングするサービス「RECEPTION」の運用を開始した。

「本当の日本」を外国人旅行者に知ってもらう

2020年のオリンピック開催を控え、増大しつつある外国人旅行者に向けて、今年より通訳案内士の資格がなくとも有償で通訳案内業務を行うことが可能となるため、そのリソースを活用することでRECEPTIONは、外国人旅行者たちの「本当の日本」を知りたいというニーズに応えようとしている。

inSkyは、Lisfee株式会社と2017年10月より共同でサービス開発に取り組んできた。両社の営業力・技術力を活用することで外国人観光客に少しでも良いサービスを提供できる方法を検討し、今回のサービス運用の開始にいたった。

サービスの特徴・対象などは下記の通り。

    特徴
  1. 初めて利用する人でも簡単にWEB上で日本人ガイドの検索・予約・決済が完了
  2. 外国人観光客と日本人ガイド間のチャットにより、旅行者のニーズに的確に対応したガイド提供が可能

対象

日本に旅行を計画している海外の外国人と外国人観光客をもてなす通訳案内士。

民泊施設間に特化した当日配送サービスも

訪日外国人の増加に伴い、すでに新しいサービスが登場している。たとえば、手荷物当日配送サービス「Airporter(エアポーター)」は、空港と民泊施設間に特化した当日配送サービスだ。

Airporterが提携している民泊施設に泊まった旅行客がスマートフォンから注文をすると、配達員が民泊施設まで荷物を集荷しに来てくれる。旅行客は手ぶらで観光を楽しんだ後に空港で荷物を受け取れる仕組みだ。

2017年4月にサービスを開始すると、民泊施設の提携数は都内300物件から3倍以上となる1,000物件を突破した。同年6月には民泊施設以外の宿泊施設と空港間の配送にも対応すると発表。

東京ディズニーリゾートエリアの宿泊施設と羽田/成田空港間、大阪市内宿泊施設と関西国際空港間からサービスをスタートさせた。また、6月1日からは到着便の当日配送サービスも新たに追加され、行きも帰りも手ぶらで観光を楽しむことが可能になった。

目前に迫る東京オリンピック・パラリンピック

東京オリンピック・パラリンピック開催まであと2年。増加する外国人旅行者が旅先で地元の人たちと触れ合うというニーズはこれまでもあった。しかし、その機会は限られていた。

RECEPTIONのコンセプトは「地元の人こそが最大の観光資源」だという。このサービスが日本人の“おもてなし”の精神をどこまで世界へ伝えることができるか、注目したい。

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