あなたの自宅に宅配ロッカーは設置されているだろうか?
Eコマースが当たり前となった現在では、昔よりも荷物を自宅に宅配してもらう機会は多くなっただろう。それにともなって不在票をもらう機会も多くなったはずだ。
しかし、再配達してもらうには、自宅で待っていなければならず、特に外出の多い人にはなかなか時間が取れず困ることも多いだろう。
そのような中楽天株式会社は、日本郵便株式会社と連携し、インターネットショッピングモール「楽天市場」の商品を全国約2万局の郵便局で受け取ることのできるサービスを開始した。
希望の郵便局で受け取りが可能に
郵便局受取サービスは、楽天がEC物流における不在再配達削減に向けて、日本郵便と連携して進めている施策のひとつだ。
ユーザーは「楽天市場」のサービス対象店舗で商品を購入し、届け先として希望の郵便局を選択、商品到着後に「楽天市場」からメールで送られてくる問い合わせ番号と認証番号を指定の郵便局の窓口で伝えることで、商品を受け取ることができる。
サービスの概要
- サービス開始日:2018年1月29日(月)
- 受取可能郵便局:一部を除く全国約2万局の郵便局窓口
- 受取可能期間:指定の郵便局に商品到着後7日まで
利用方法詳細
- 購入手続きの「注文確認ステップ」にて、配送方法として「郵便局受取」を選択
- 地図に表示される郵便局から希望の郵便局を選択
- 選択した郵便局に購入した商品が到着後、「楽天市場」より受取用の問合わせ番号と認証番号が記載されたお知らせメール、商品が到着した旨を知らせる楽天市場アプリのプッシュ通知が届く
- 選択した郵便局へ行き、お知らせメールに記載された問い合わせ番号と認証番号を窓口に見せ、商品を受け取る
楽天が目指す不在再配達比率の低減
楽天はこれまでも、自宅以外の受け取り場所に対するユーザーニーズの高まりや、EC物流における不在再配達比率の低減に向け、「楽天市場」の商品における受け取り方法の多様化を推進してきた。
具体的には、商品受け取りロッカー「楽天BOX」を開発して全国に設置するほか、各社との連携を通してコンビニエンスストアでの受け取りや、日本郵便の宅配ロッカー「はこぽす」での受け取りを導入するなどの取り組みを行っている。
これらに加え、今回、全国の郵便局での受け取りが可能になることで、自宅以外の商品受け取り拠点が大幅に拡大し、「楽天市場」の利便性をさらに向上させる。
米国では不在宅の冷蔵庫に直接配達するサービスも
不在配達削減の問題には、楽天以外も取り組んでいる。2017年7月、米Amazonは宅配ボックス設置サービス「Hub」をリリースした。Amazonにリクエストを出すと、集合住宅ではおなじみの宅配ボックスを「無料」で「希望した場所」に設置してくれる。
Hubで設置される宅配ボックスは、Amazonの荷物以外を受け取る際にも利用でき、設置場所は不動産や施設のオーナーが希望できる。
また、米国では不在宅の冷蔵庫に配達するというサービスまで登場している。これは米国の大手スーパーチェーン「ウォルマート」のサービスで、スマートロック機器を販売しているAugust Homeとの提携にて実現した。
このサービスはAugust Homeのデバイスを導入しているユーザーが対象。Walmart.comでの注文時にワインタイムパスコードを設定すると、ユーザー不在時に配達員がそのパスコードを入力して解錠、冷蔵庫まで配達するというものだ。
Eコマースの進化にリアルは対応できるか
今まで以上にEコマースは拡大していくことは確実だ。それにつれて、Eコマースにまつわる物流や在庫管理などのリアルな現場においても、その利便性にどんどん進化が求められていく。
人力で行われていた在庫管理は、ロボットとシステムによってその大部分をシステマチックに変化してきた。そして今後は、物流分野も“自動運転”や“ドローン”の発達によってその大部分をオートメーション化することが現実となるのだろうか。
img: Rakuten