まもなくクリスマス。みなさんは子どもの頃、どんなプレゼントをもらっただろうか。プラモデル、人形、ラジコン・・・ 当時人気のおもちゃをもらった人が多いかもしれない。
時代が変われば、プレゼントも変わる。現在のおもちゃはデジタルテクノロジーをふんだんに駆使したハイテクおもちゃへと進化。また、遊ぶだけでなく、遊びながらプログラミングを学んだり、先端テクノロジーを体感したりと学習・体験機能が重視されたものが多い。
クリスマスが近づき、子どものプレゼントを何にしようか迷っている親も多いだろう。そこで、今回は欧米を中心に人気を博している、遊びながら子どものデジタルスキルを伸ばせる「ハイテク/スマートおもちゃ」10選を紹介したい。
#1 子ども用スマートウォッチ「Kurio Watch 2.0」
「アップルウォッチ」など利用者が増えているスマートウォッチ。親がスマートウォッチを着けているのを見て、真似して着けてみたいというのが子どもの心理ではないだろうか。
「Kurio Watch 2.0」は、子ども向けに開発されたスマートウォッチだ。プレ・インストールされているアプリやゲームで遊べるだけでなく、写真や動画を撮ったり、他のデバイスにメッセージを送ることができる。ブルートゥースで通信するため携帯通信契約は必要ない。ウェアラブルデバイスを着けるのが普通になる未来を先取りできるスマートおもちゃといえるだろう(価格:8100円)。
#2 iPadとブロック連動で学習効率アップ「Osmo Genius Kit」
普段YouTubeの子ども向け番組やゲームアプリなど、iPadで動画やゲームを楽しんでいる子どもは多いはず。そんなiPadに慣れた子どもたちが、ブロックとiPadを使って図形、算数、英語を学べるのが「Osmo Genius Kit」だ。
iPadにセンサーを装着することで、ブロックとiPadアプリを連動させ、物理世界の動きをデジタル世界に投影することが可能となる。iPad画面上で出題される問題に、実際のブロックを使い、手を動かしながら答えていくプロセスは脳の発達に良い影響を与えるはずだ。
数字ブロックを使ったゲームでは、足し算引き算から始まり、ステージをクリアすると掛け算もできるようになる。アマゾンレビューによると、このゲームで5歳児が遊びながら掛け算を覚えてしまったという事例もあるようだ(価格:1万1498円)。
#3 ARを体感できる「スターウォーズ・ジェダイチャレンジ」
スターウォーズ・ジェダイチャレンジ(アマゾンウェブサイトより)
映画『スターウォーズ』シリーズのライトセイバーでのバトルシーンやホロチェス(ホログラムチェス)を楽しめる拡張現実(AR)デバイス。ARヘッドセットにスマートフォンを入れると、スマートフォンに映し出される映像が現実世界に映し出され、モーショントラッキングによりライトセイバーを拡張現実の世界で振り回すことができる仕組みだ。
価格は3万円ほどでおもちゃにしては少し高いかもしれないが、子どもだけでなく大人も楽しめるので親子で遊ぶデバイスとして購入してみるのもよいかもしれない(価格:2万9980円)。
#4 音楽をもっと身近にする、子ども用エレキギター「Loog」
子どもの認知能力を高めるために、音楽を習わせたいと考えている親は多いだろう。しかし、多くの場合楽器は大人向けにデザインされており、小さな子どもが演奏できる楽器はかぎられてくる。
「Loogエレキギター」は、学際プロジェクトのなかで教育用に開発された小さな子ども向けの3弦ギターだ。専用アプリを使った練習を通じて音楽を楽しみながら記憶力や集中力を養えるようにデザインされている。
このギターの3弦は、普通の6弦ギターの1〜3弦部分と同じチューニングになっているので、後からストレスなく6弦ギターに移行できる。親子でバンドを組んでみたいひとは子どものクリスマスプレゼントに購入してもよいのではないろうか(価格:2万6503円)
#5 ゲームのキャラを自分でデザインする「ブロクセル」
ビデオゲームといえば、一昔前なら作られた世界やキャラ、そしてストーリーのなかで遊ぶことしかできなかったが、いまではステージやキャラを簡単に自分で作って遊ぶということができるようになっている。
「ブロクセル」は、小さなブロックでステージやキャラを自在につくることのできるおもちゃだ。ブロックを並べるボードとアプリが連動し、ボード上にデザインしたステージやキャラがアプリ内でそのままデジタル再現される。ゲームのキャラやステージを構成するなかで、楽しみながらクリエイティビティや計算能力を鍛えることができるはずだ(価格:4444円)。
#6 ブロック連動で幼児の集中力を維持する「マーボティック」
こちらもアルファベット/数字ブロックとタブレットを連動させ、英語や算数を学べるおもちゃ。動画だけではすぐに飽きてしまう小さな子どもでも、手で触れることのできるブロックがあることで集中力を維持できるのが強みだ。
アプリは、2~5歳、3~6歳など発達段階ごとに複数用意されており、子どもの理解力に応じてレベルを調整することができる。英語圏で好評のようだが、日本でも早い段階で子どもの基礎英語力を養いたいひとにおすすめかもしれない(価格:7776円)。
#7 累計販売数世界で1億2000万以上、人気ゲーム「マインクラフト」
2017年2月時点で、販売累計1億2200万本以上を記録した人気のゲーム。聞いたことはあるが、どんなものかよく知らないというひともいるかもしれない。簡単に説明すると、すべてがブロックでできた世界で、建物などを好きにつくることができる「デジタル版レゴ」とも呼べるものづくりゲームだ。
ものづくりのほかに、探検、モンスターとの戦いなどロールプレイングゲーム要素も入っており、さらにはマルチプレイヤーで複数人でプレーできるなど、創造力、チームワーク、戦略など、脳のさまざまな部分を刺激することから熱狂的なファンが多くいる。エデュケーション版など、プログラミングを学べるエディションもあり、子どものために買う親が増えている(価格:3240円 [PC/Mac版])
#8 電子回路を楽しく学べる「littleBits STAR WARS R2-D2 ドロイド・キット」
littleBits STAR WARS R2-D2 ドロイド・キット(アマゾンウェブサイトより)
こちらも映画『スターウォーズ』シリーズから、創造性を高めるドロイド「R2D2」組み立てキットを紹介したい。映画でお馴染みのR2D2を自分で組み立てて、スマホで操作して遊ぶことのできる電子工作キットで、初心者でも楽しめると人気を集めている。
この電子工作キットを提供しているのは、ニューヨーク拠点のスタートアップ「littleBits」だ。同社は、誰でも簡単に電子工作を楽しめる電子回路モジュールのオープンソースライブラリーを開発している。マグネット式で簡単につなぎ合わせができ、楽しく電子回路を学べるとして学校教材として導入されるケースも多い。
現在70カ国以上2,000を超える学校で利用されているという。電子工作の第1歩として始めてみてもよいのではないだろうか(価格:1万4580円)。
#9 言葉が分からなくてもアルゴリズムのコンセプトが分かる「プリモトイズ」
クラウドファンディングで90カ国以上から160万ドル(約1億8000万円)を集め注目を集めた子ども向けプログラミング学習デバイス「プリモトイズ・キュベット」。
木製のボード上に、直進、ターンなどの命令ブロックをはめると、その通りにロボットが動く仕組みで、言葉が分からなくても「アルゴリズム」や「再帰」などプログラミングに関するコンセプトを学べる小さな子ども向けの学習教材として高く評価されている(価格:3万1968円)。
#10 コンピューター学習のワンストップツール「Kano コンピューターキット」
コンピューターの組み立てから、コンピューターの仕組み、そしてプログラミングまでワンストップで学べる「Kano Computer Kit」。カラフルなパーツをステップごとに組み立てた後は、オリジナルソフトウェアでポートやピクセル、バイナリーなどコンピューターの基本的な仕組みを学ぶ。
さらにはPythonやJavaScriptをゲーム感覚で学習できる内容となっている。別売りのモーションセンサーやピクセルボードとつなぎ合わせてアプリやゲームを開発することもできる、まさにデジタルネイティブにぴったりのクリスマスプレゼントといえるのではないだろうか(価格:3万4998円)。
デジタル時代のハイテク/スマートおもちゃ10選を紹介してきたが、子どものプレゼントにぴったりものは見つかっただろうか。なかには大人が楽しめるものも少なくないので、自分も楽むという視点で探してみるのもよいかもしれない。
img ; Amazon