自分の個人情報にはいくら値段がつくのだろう?

店員に聞かれる「Tポイントカードはお持ちですか?」。スマホの画面に表示される「Facebookと連携して無料会員登録」。どちらも我々の生活においておなじみの光景と言えるだろう。

しかし冷静に考えてみれば、これらは実質的に、買い物履歴や年齢、性別、メールアドレスなどの個人情報を、ポイントや無料でのサービス享受と交換していることと同じではないだろうか?

そう、我々は日々の生活の中で気がつけば個人情報を売り渡しているのだ。

個人情報を売ってモノを買う。そんなストアがロンドンに登場した

「自分の個人情報を売る」そんな経験をできるポップアップストアが、2017年9月ロンドンに登場した。

その名は「The Data Dollar Store」。毎日約7万人の通行客が利用するという地下鉄駅Old Street Stationに設営されたそのポップアップストアの仕組みは、スマートフォンに入っている個人情報と店内に並べられたロンドンのアーティストBen Eineによるアートピースやグッズと交換するというもの。

個人情報の値段表は以下の通り。

【マグカップ】

  • WhatsAppやSMS、メールの会話のスクリーンショットを3枚。

【Tシャツ】

  • カメラロール内最新3枚の写真もしくは最後にやり取りした3メッセージ。

【オリジナルプリント】

  • スマートフォンを明け渡し、スタッフが中身を確認し、5枚の写真もしくは3枚のスクリーンショットを選択する。

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このユニークな試みの仕掛け人は、コンピュータセキュリティ会社であるカスペルスキー。

個人情報の価値と、それを守ることの重要性を訴えかけることを目的としたこのプロジェクトは、我々が日々どれほどの情報を、無意識に企業に明け渡しているのかを実感する機会と言えるだろう。

しかもそれはインターネットだけの出来事ではない。日々「ポイント貯めた方が得だから」と利用するポイントカードやクレジットカードにも、そうした情報は含まれているのである。

img : kasperskylab, YouTube

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