毎日の仕事において「健康」は欠かせない。
風邪をひき、高熱にうなされ寝込んだ途端、それまで当たり前だった「健康」が恋しくて仕方なくなる。そんな突然の失恋のような経験を誰もがしたことがあるだろう。そんな状態では仕事が手につかないどころか、机に向かうことすら難しくなる。
オバマ元大統領やビル・ゲイツ氏が毎朝エクササイズやランニングに励んでいることは有名だ。作家の村上春樹は小説を書く上で日々のランニングが役に立っていることをエッセイで度々綴っている。
私も週6日は毎朝7kmのランニングをしているが、健康のためという以上に、フリーランスというだらけがちの生活に一定のリズムを作ることに役立っていると感じてる(そしてもちろんそれなりに痩せる)。
運動しながら働く“デスクバイク”が登場
仕事をする上で、健康な身体を維持することは必要不可欠。それは社会の様々なシーンで表出しているトレンドだ。
働く社員の健康を重視する「健康経営」が提唱されたり、時価総額2兆円を超えるコワーキングスペースWeWorkがフィットネス事業に参入したり、書店に「睡眠」や「マインドフルネス」に関する書籍が並んでいることからもわかるだろう。
健康データが保険料に反映される事例も登場しつつある中で、テクノロジーの進歩は社会の健康意識をさらに高めていくことだろう。
そんなテクノロジーと健康意識の高まりをユニークに解釈した商品が登場している。
「仕事において健康が大事なら、仕事と運動を同時にしてしまおう」
そんな思惑で開発されたのが、パソコンデスクとエアロバイクを一体化させた「Flexispot Deskcise Pro デスクバイク V9」だ。仕事をしながら運動もできたらいい、という発想をする人は他にもいるようで、作業をしながらウォーキングが可能になる、デスク付きルームランナー&バイク「CITTA(チッタ)」という製品もあったりする。
このデスクバイクは、カリフォルニアを拠点としてPC周辺アクセサリやフィットネスバイクを開発・販売するLoctek傘下のメーカーFleximountsが、2014年から開発を続けてきた。現在、Makuakeにてクラウドファンディングを実施中だ。
「デスクバイク」は、静かなペダルシステムを導入することで、周りの人の邪魔をすることなくサイクリングができる。そのため、家庭用のみならずオフィスに大量導入しても問題ないようだ(異様な光景のオフィスとなることは間違いないが…)。
8段階の負荷調節機能により、軽い気分転換程度の運動から激しいワークアウトまで対応。シーンごとにニーズに合わせた運動ができるようになっている。
タブレットやラップトップの設置を難なくこなす広々としたデスクは、利用者の身長に合わせて高さを調節することができる。スタンディングデスクとしても利用可能だ。万が一サイクリングに飽きてしまっても、立ちながら働くだけでも健康効果が期待できる。
ライターやデザイナーのような座りっぱなしになりがちな職業にこそ、求められている製品と言えるだろう。
「デスクワークを長時間行う人を救いたい」
Loctekに問い合わせてみると、Loctek JapanのHarvey氏がプロダクトの開発経緯を教えてくれた。
「デスクワークを長時間行っていると、運動不足になるよね。すると、肩がこったり、腰痛になったりしてしまう。身体のメンテナンス不足を解消するために、人々が働きながらでも運動できるデスクバイクをつくったんだ」
Harvey氏は、実際にプロダクトを使用した感想を次のように語ってくれた。
「とても素晴らしいプロダクトだよ。移動させることもできて、作りも頑丈なんだ。フィットネスバイク、デスク、昇降デスク、スタンディングデスク、色んな使い方ができてオススメだよ」
その使用用途の広さは、「FlexiSpot Deskcise Pro」の魅力のひとつに感じられる。運動とデスクワークを同時に行うことが、どのような効果をもたらすのかは未知数で、個人差もあるだろう。
運動をすれば前頭前野の働きが活発になり、集中力を高めたり、注意・判断能力の向上が期待できる。デスクワークをしていて、集中力が切れたときにちょっと身体を動かしてまた集中力を高める、なんて使い方ができるかもしれない。
img : Loctek Japan
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