ミレニアル世代の特徴とは。世代の違いや接し方を解説

TAG:

世代ごとに特徴的な名前がつけられる現在。新しく「ミレニアル世代」と呼ばれる世代が登場した。世代が違うと考え方も異なり、相手がどのように考えているかを把握することが困難なこともある。

そこで、今回の記事では新たな世代「ミレニアル世代」の特徴について以下の順に解説していく。

ミレニアル世代とは?

ミレニアル世代とは、そもそもどのような世代を指すのだろうか?

ミレニアルは英語で「千年紀の」の意味で、主に2000年代に成人や社会人になる世代のことを指し、1980年代から2000年代初頭までに生まれた人を指すことが多い。

ミレニアル世代が注目される理由は、学生時代からパソコンやスマホを使いこなすデジタルネイティブ世代であり、これまでの世代の生き方と異なる部分が多いからだ。

ミレニアル世代とゆとり世代の違い

ミレニアル世代と同世代として認識されているもので “ゆとり世代” がある。ゆとり世代とミレニアル世代の違いは、日本での呼び名であるか、アメリカでの呼び名であるかだ。

ゆとり世代は、文部科学省の学習指導要領が改正され、ゆとり教育を受けて育った1980年代後半から2000年代前半の人たちのことを一般的に指す。

ミレニアル世代は、前述したように「千年紀の」という意味のMilennialから発生した言葉。アメリカでは、ミレニアル世代の労働力人口に占める割合が35%と1946年~1964年に生まれたベビーブーム世代の25%を上回っていることからも注目されている。

呼び名は違うが、ミレニアル世代とゆとり世代は、学生時代からインターネットに親しみがあるなどの共通点が多いのも特徴としてあげられる。

ミレニアル世代の特徴

ミレニアル世代の特徴を、以下の項目に分けて紹介する。

デジタルネイティブ

ミレニアル世代の最大の特徴は、デジタルネイティブであることだ。

デジタルネイティブの世代は、インターネットをツールとしてではなく、ライフラインとして接してる。そのため、コミュニケーションの取り方や価値観がこれまでの世代とは異なる。

デジタルネイティブの特徴としては、インターネットを通じて人と知り合う、対面のコミュニケーションが苦手、まずはインターネットで検索する、の3つが挙げられる。

デジタルネイティヴではない世代からすると、インターネットを通じて人と知り合うのは、知らない人と出会うため、危険と感じる人も多い。

だが、ミレニアル世代はインターネットを通じて結婚をする人も増えるなど、インターネットを通じて人と出会うことに抵抗がない。むしろ、事前に人の内面を知れるため、ネットで知り合うことをメリットだとも感じている。

SNSやチャットでのやり取りを中心にしているため、対面のコミュニケーションが苦手だと感じる人が多いのも特徴。

自分自身のペースを大切にするため、自分の時間を奪われる対面や電話でのコミュニケーションよりも、自分の都合に合わせやすいチャットなどのツールでのコミュニケーションを得意としている。

また、何かをする際にまずはインターネットを活用して情報を検索するのもミレニアル世代の特徴。インターネットでは必要な情報を瞬時に得ることができる。人に質問するよりも、インターネットを活用して情報収集するのに長けているのだ。

興味や価値観について

ミレニアル世代はこれまでの世代と違い、ブランド品やマイカー、マイホームなどのモノにお金を費やすよりも、イベントに参加するなどの ”体験” にお金を使用する。SNSなどのオンラインコミュニティでの共感をより重視するようになったからだ。

これまでの世代と比べて、収入が減ったことも挙げられるが、それ以上に価値観の変化が大きく影響している。

また、ミレニアル世代は、ネットを通して様々な人とコミュニケーションを行っているため、ダイバーシティを受け入れる価値観が広まっている。

人と価値観が異なることを当然と捉え、自分の個性をより大切にしている。

ライフスタイルについて

ミレニアル世代のライフスタイルは、シェアリングエコノミーの文化が浸透している。マイカーやマイホームではなく、カーシェアリングやシェアハウスなどを利用するのが多いのも特徴だ。

シェアリングエコノミーの文化が浸透している理由として、ミレニアル世代がミニマリズムを意識していることが挙げられる。ミニマリズムとは、もともと美術の分野で発達した概念で、完成度を追求するために必要最小限まで省略する表現スタイルだ。所有物を減らして浮いたお金をその分、自分たちが興味のあることなどにお金を費やす。

また、ミレニアル世代は、恋愛や結婚に対しても以前の世代より多様な価値観を持っている。LGBTなどの価値観を受け入れることと合わせて、個人主義が浸透しており、異性との恋愛や結婚に価値をあまり感じていない傾向にある。

他にも、ミレニアル世代は、ソーシャルグットに関心を抱く人が多い。ソーシャルグットとは、地球環境や地域コミュニティなどの社会に対し、良いインパクトを与えられる活動やサービスのことを指す。

ミレニアル世代は、モノあまりと呼ばれる時代に育ち、これまでの大量生産大量消費の価値観とは違う価値観を持っているため、よりストーリー性やソーシャルグットを重要視するようになっている。

働き方や仕事観について

ミレニアル世代の働き方や仕事観の特徴は、以下のようなものがある。

ミレニアル世代は前述したように個人主義であるため、プライベートをより重視する。

バブルの頃のようなプライベートを犠牲にしてまで働くような猛烈社員は少なく、残業をして給料を増やすよりも、自分の自由な時間を重視している。

また、バブル崩壊やリーマンショックの影響もあり、終身雇用をあてにしていないため、転職活動に対してあまり抵抗がないのも特徴。今の会社にいて自分の成長が見込めなくなった場合や、会社の方向性と自分の方向性が違うと感じた場合に転職という選択肢を選ぶ。

個人主義であるミレニアル世代は、会社に対して働き方の柔軟性を求める。

理由としては、満員電車や真夏にもかかわらずスーツ着用など、無意味なモノを嫌うからだ。そのため、リモートワークやフレックスタイム制などの勤務形態を希望する人が多い。

働き方の自由を求める結果として、起業やフリーランスなどの独立意識が高いのもミレニアル世代の特徴。

インターネットの普及によって、ノマドワーカーなどの新たな働き方もSNSなどを通じて浸透してきており、憧れている人が多くなっている。

ファッションについて

ミレニアル世代のファッションへの価値観が少し変化してきている。

ミレニアル世代はこれまで、安価でデザイン性の高いファストファッションを好んで着用していたのだが、製造工場での劣悪な労働環境や使用されている素材が河川や海を汚染する要因になっているなど、環境や社会にマイナスな影響を与えていることが明らかになった。

そのような中で、ソーシャルグットに敏感なミレニアル世代の中で、ファストファッション離れが進んでおりオーガニックな素材を使用したブランドが登場するなど、新たな動きが出ている。

 

ミレニアル世代とどのように接するか

前述したミレニアル世代の特徴を踏まえて上で、どのようにミレニアル世代と接していくのがいいのだろうか?

具体的には、以下のような接し方が重要になる。

ではそれぞれ詳しく解説していく。

違う考えを認め合う

まずは、ミレニアル世代は違う考えを持っているのを認めることから始めるのが重要。自分たちの考えとはまったく違う考え方をしている人と接すると、どうしても距離を置いてしまいがちだ。

一度距離を置いてしまうと、ミレニアル世代の方からも接しにくくなってしまう。そのため、違う考え方に触れた時は「そういう考え方もあるんだな」と世代間のギャップを認め合うことをおすすめする。

くれぐれも、「昔はこうだった」とか「今時の若者は」と言わないよう心がけておくのがおすすめだ。

指示を明確に

ミレニアル世代には、より指示を明確にしてあげるのが重要。

理由としては、ミレニアル世代はマニュアルに慣れ親しんで育った世代だからだ。ミレニアル世代にとってマニュアルは仕事を効率良く進めるために重要なもので、仕事などを見て覚えるよりはるかに効率的。

効率の悪い働き方への嫌悪感が強いため、より効率良く働けるように明確な指示を出してあげたほうが良い。事前に仕事のゴールや道筋が見えていることで、ミレニアル世代の働くモチベーションアップにもつながる。

成功体験を積ませる

ミレニアル世代と一緒に仕事をする上で重要なのが、成功体験を積んでもらうことだ。

ミレニアル世代は、小さな頃からSNSのある生活を送っており、どうしても他人と比べてしまい、自分に自信を持てない人が増えている。

SNSを使うことで、これまでであれば、普段の生活で接するようなことがない人とも交流が持てるようになった。しかし、その一方で、「あの人はあんなに頑張っているのに自分は全然頑張ってない」「自分のやっていることはまだまだだ」と他人へ劣等感を抱く人も増えている。

自己肯定感を高めるためには、小さなことでもいいので成功体験を積んでもらうのが重要。「自分もやればできるんだ」と思ってもらうことで自信につながり、より新たなチャレンジに挑んでいきやすく、その一歩一歩を進んでいくことでより優秀な人材になる。そのためにも、少しずつでいいので成功体験を積めるような経験を提供していくと良い。

まとめ

以下、今回の要点となる。

ミレニアル世代は、これからの社会を支えていく重要な世代。生まれた頃からネットがあり、これまでの世代とは全く異なる。異なる世代だから理解できないと諦めるのではなく、ミレニアル世代から積極的に学んでいくことが重要だ。

これからミレニアル世代は、消費の中心となる世代となっていくため、マーケティングに置いても重要視されている。これからの時代を生き抜いていくためにも、ミレニアル世代を理解し、共存して働いてくことを意識することが大切になるだろう。

モバイルバージョンを終了