日本鋳鉄管と米国Fracta社は、2019年10月、神戸市水道局とAI(人工知能)/機械学習を用いた水道管路劣化診断の試行に関する覚書を締結し、神戸市水道局における水道管路の状態をFracta社のAI/機械学習を用いた水道管路劣化診断技術によって解析し、管路の破損確率を可視化、その精度を検証する取組みに着手したことを発表した。

Fracta社は、日本と比較して破損・漏水事故例の非常に多い米国にて機械学習を積み重ねAIを活用した水道管路劣化診断技術を確立し、全米では既に多くの事業体に採用が進み、現在21州において、50を超える水道会社にAIを用いたソフトウェア・サービスを提供している。

Fracta-AI水道管路劣化診断は、AI/機械学習・地理情報データベースを駆使し、各配管の破損確率を算出して可視化。地中にある水道管の劣化具合をより正確に評価することで、最も破損確率の高い配管に狙いを定めて更新することが可能になるという。

上水道管路整備における莫大な更新費用を最適化することが可能となり、同時に配管の破損・漏水を最小限に抑えることができるとのことだ。

今回、神戸市水道局の水道管路情報と各種データの収集・分析を通じて、2019年度末頃までに解析を進め、日本国内における東西代表地域での広範囲の有効性の検証を実施し、今後国内への適用準備が完了次第、日本鋳鉄管がFracta社の代理店として、共同して日本市場への販売を展開する予定だとしている。