Amazonは8月30日、環境省による犬猫の譲渡拡大を推進するための新たなパートナーシッププロジェクト「つなぐ絆、つなぐ命」の最初の連携先として、環境省と第1号のパートナーシップを締結したと発表した。

同パートナーシップに基づき、Amazonは今後、環境省と連携して地方自治体や動物保護施設による譲渡活動を支援し、行き場を失った犬猫が新たな飼い主のもとに引き取られ、終生にわたり安心して暮らせる社会づくりの加速に向けて貢献していくとのことだ。

Amazonは、ペットとの共生社会を推進する取り組みの一環として、2019年6月から「動物保護施設 支援プログラム」を開始。

同プログラムは動物保護施設への支援を目的に、全国各地の動物保護施設をAmazon.co.jpのサイト上で紹介している。また、それぞれの動物保護施設が希望する物資を掲載する「ほしい物リスト」を活用してAmazonのユーザーから支援を募り、各保護施設の活動推進に必要な物資の提供をしているとのことだ。

同プログラムを通じて、動物保護施設や保護犬・保護猫の存在を広く周知することができたという。

しかしながら、保護犬・保護猫をペットとして迎え入れたい人々にとって、「近隣の信頼できる動物保護施設を把握することが難しい」「保護犬・保護猫の譲り受けに関する情報が不足している」といった状況があり、保護犬・保護猫の譲渡を社会に広げていくことが課題となっているとのことだ。

Amazonは今回、環境省が開始するパートナーシッププロジェクト「つなぐ絆、つなぐ命」への連携を機に、これまで推進してきた「動物保護施設 支援プログラム」をリニューアルし、新たに「保護犬・保護猫 支援プログラム」として展開。

このパートナーシップにより、環境省は地方自治体に「保護犬・保護猫 支援プログラム」への参加を呼びかけるとともに、地方自治体を通じて、全国の動物保護施設に同プログラムへの参加を呼びかけ。

これにより、Amazonは物資支援と全国各地の動物保護施設に関する情報提供をさらに拡大することが可能となるとしている。

そして、保護犬・保護猫の譲り受けを希望する人々に向けたサポートも併せて提供をしていくという。「保護犬・保護猫 支援プログラム」の概要は以下の通り。

1.プログラム上で紹介する動物保護施設数を拡大

Amazonが業務を委託した第三者機関による審査を経た動物保護施設に加え、地方自治体の動物愛護センターおよび同センターが協力団体と認めている動物保護施設も「保護犬・保護猫 支援プログラム」で紹介し、掲載施設数を現状の約140から2024年までに500に拡大することを目標とする。

これにより、保護犬・保護猫の譲り受けを希望する人は、より多くの動物保護施設の中から希望に合う施設を探すことが可能となる。

2.都道府県別動物保護施設の掲載

環境省が地方自治体を通じて、全国の動物保護施設に「保護犬・保護猫 支援プログラム」への参画を呼びかけることで、Amazonが紹介できる動物保護施設を全国規模で拡大することが可能となる。

新たな情報提供として、動物保護施設を都道府県別に紹介。譲渡を希望する人が、住む地域に近い動物保護施設を簡単に探すことができるようになるとしている。

3.Amazon専属獣医師による、保護犬・保護猫の譲り受けに関する無料相談

犬や猫をこれまで飼育したことがない、保護犬・保護猫の飼育は初めて、あるいは先住犬・先住猫がいるなど、保護犬・保護猫の譲渡に関するさまざまな質問や悩みに対応するため、Amazon専属獣医師に無料でメールにて相談が可能。

なお、診療を含む医療行為および医療行為に準じる相談には対応していないとのことだ。

アマゾンジャパン 社長 ジャスパー・チャン氏は次のように述べている。

環境省が立ち上げられた、『つなぐ絆、つなぐ命』プロジェクトの最初のパートナーとして、Amazonを選んでいただいたことに感謝申し上げます。Amazonの支援プログラムが、保護犬・保護猫の譲渡促進の一助となれるよう、そして私たち人間の良きパートナーである犬や猫の健康と幸せに貢献できるよう、環境省と連携・協力を進めてまいります」。