大日本印刷(DNP)グループの丸善ジュンク堂書店は、小売業向けクイックデリバリーのシェアリングプラットフォームを運営するエニキャリと共同で、DNPグループが運営する紙とデジタルのハイブリッド型総合書店「honto」の通販サイトを利用して、店舗の商品を自宅や指定場所に届けるサービスを2021年2月2日に本格開始すると発表した。
このサービスは、全国チェーンの書店では初の試み(同社調べ:2021年1月21日時点)で、開始時の対象エリアは、丸善 丸の内本店、丸善 日本橋店、MARUZEN&ジュンク堂書店 渋谷店の周辺地域となっている。

コロナ禍をきっかけとした新しい生活様式で、自宅で過ごす時間も増えるなか、読書機会の増加、書籍購買ニーズの高まりなどが見込まれている。
また、ハイブリッド型総合書店「honto」では、生活者が購入したい本を書店の在庫から取り置き、店頭のレジで受け取って購入できる「店舗受け取りサービス」を提供しており、新型コロナウイルス感染防止にもつながる書店の滞在時間削減に貢献しているという。
コロナ禍前の2020年2月と比較して、12月実績では同サービスの利用者数は約1.5倍、利用金額は約2倍となっており、店舗での滞在時間や人との接触を減らして買い物したいという生活者の意識が窺えるとのことだ。
今回、こうした生活者ニーズに対応し、hontoの「店舗受け取りサービス」と、エニキャリが運営する買い物代行サービスを連動させ、店舗の商品を自宅や指定の場所に届ける「本のお届け便」を開始して、さらなる顧客体験の価値向上を目指すとしている。
「本の買い物代行サービス」の主なステップは以下。
1.生活者は、hontoの通販サイトで本を選択し、サービス対応店舗を指定して「店舗で受け取る」を申し込み。店舗での取り置き完了後、生活者にメールを配信。
2.エニキャリの特設サイトで店舗受け取り依頼をした店舗を選択し、配送可能エリアを確認した後、1のメールに記載している「お受け取り申込番号」を入力し、配送依頼を行う。
3.配送スタッフが店舗で商品を受け取り、指定箇所に配達。注文した生活者は配送スタッフへ現金もしくはPayPayで決済。

今後、サービス対象店舗を拡大し、honto会員とのID連携やhontoポイント・クーポン等との連携など、生活者の利便性向上に向けてサービスを強化していくとのことだ。